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お隣の留学生 「日本語を究めたい−ルイス・フロイス*の国から」

英米語学科学生新聞「拓大生を一度洗濯いたし申し候新聞」より転載)

ポルトガル留学生 アレシャンドル・コスタさん(英米語学科 現3年生)

拓大は、留学生が多い大学として知られている。しかし、日常、日本人学生と彼らが接する場面はそれほど多くない。留学生について我々日本人学生は知らな過ぎるのではないか。
国境を超えずとも出会うことができる外国、異文化、それが留学生である。

日本語を究めたい−ルイス・フロイス*の国から

漢字検定準一級の取得を目指しているというコスタさん(撮影: 道中夕貴)

漢字検定準1級の取得を目指しているというコスタさん(撮影: 道中夕貴)

「日本は住みやすいから好き。夜中にコンビニに行ける治安の良さがいい」と語るポルトガルから来た留学生、アレシャンドル・コスタさん。

現在拓殖大学外国語学部英米語学科の2年生である。年に1回はポルトガルへ里帰りするが、将来は日本で就職し永住するつもりだと言う。

日本へ来てまだ2年目の彼を、そこまで惹きつけるものは何なのだろう。八王子で1人暮らしをしている彼はポルトガル第二の都市ポルト出身である。歴史を感じさせる教会や大聖堂が並ぶ街並みは、世界遺産にも登録されている。彼は勉強好きでいつも成績優秀。小学校ではチェスクラブに所属し、頭脳を働かせた。

無事高校を卒業するが、卒業してから具体的に何がしたいのか分からなかった。ただぼんやりと、ポルトガルでは何をするにも規模が小さい、未知の世界で自分を試したいという願望があった。周りの学生は留学と言えば英語圏であるアメリカやイギリス。彼の中で誰も行かないような国へ行きたいという気持ちが強くなる。

元々語学が好きということもあり、外国人が習得するのが難しいとされる日本語に興味を持つ。ポルトガルでは日本語を理解できる人はほとんどいない。誰も分からない言語を習得して尊敬されたかった。

日本への留学を決意し、1年間独学で日本語を勉強してから受験、拓殖大学への進学が決まる。ポルトガルでも熱心に勉強していた彼は拓殖大学でも積極的に学んでいる。

分からない事はなんでも調べなくては気が済まない性格で、漢字の語源や意味の詳しさに驚かされる。勉強の甲斐あって日本語能力試験1級を取得し、今後の目標は漢字検定準1級を取得することである。

歴史にも興味があり、幕末から近代の日本、特に戦争の事については詳しく話せる自身があると言う。言語習得はスポーツと一緒だと彼は言う。相手を理解したい、超えたいという願望から言語を勉強するのだ。言葉1つ言い間違えると大変な誤解を招く場合を恐れての行動なのである。とても礼儀正しい性格の彼らしい考え方だ。礼儀や協調性を重んじる日本には合っているのかもしれない。

日本に永住したいとまで考えている彼でも日本人の何でもかんでも「仕方がない」で片づけようとする考え方は理解できないと言う。自分を高めたいと強い意志を持って日本で勉強している彼とは違う考え方であるからだ。

彼の思い描く理想の将来像とは。拓殖大学を卒業後、大学院へ進学し、大学教授になり日本語の言語の仕組みを教えたいのだそうだ。「成功は才能ではない」。努力して今の充実した生活がある彼だからこそ言える言葉だ。目標に向けて努力しようという強い意志を、彼は持っている。そして、それこそが私たちに欠けているものだと、気付かされた。

*戦国時代に来日したポルトガル人宣教師。信長、秀吉に謁見。後に『日本史』を著す。

(寺田千紘)

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