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大学間交換留学プログラムで感じたこと

安倍 由宇妃 さん

 現在、私は、拓植大学の留学制度の一つの大学間交換留学プログラムを利用して、スペインのサラマンカ大学で勉強しています。

  他の長期研修プログラムが語学習得を最大目標としているのに対して、大学間交換留学プログラムの特徴は、スペイン語学、文学、地理、歴史、美術等の幅広い専門分野についての知識が深められることです。

  スペイン語学科の場合、毎年選抜で一名、サラマンカ大学に派遣され、逆にサラマンカ大学からも日本語を勉強しているスペイン人留学生一名を拓植大学が受け入れています。

 早いもので、昨年9月にスペインへ渡って来てから、もう3ヶ月になります。帰国予定は8月なので、まだ留学期間の4分の1しか過ごしていませんが、中間報告のような形で大学間交換留学体験レポートを書きたいと思います。


 この3ヶ月の間にスペインでの勉強を通して最も強く感じたことは、いろいろなテーマについて自分なりに考えてみる習慣がついたということです。

  もちろん、初めのうち心配していたのは十分に言葉が理解できるか、ということでした。実際、授業が始まったばかりのころは先生方の説明がとても速く感じられ、聞き取れる箇所を拾い集めるのに精一杯でした。

  しかし、時間が経つにつれて少しずつ理解できる量が増えてきたように思います。少し耳が慣れたのか、それともスペイン語の文のつくりに慣れてきたのか分かりませんが、聞こえてくる言葉の意味がより自然に頭に入るようになりました。

  そうして授業の内容が取れたら、次にすることはそのテーマを自分の視点から考察してみることです。こちらの授業では、プレゼンテーションや試験の他にレポートがしばしば課されます。その時、客観的な事実やデータの他、プラスαとして、それに関する個人的な考えを書くのを求められることがあります。

 例えば、スペインの地理についての客観的な事項に加えて、それを自分はどう捉えるのか書く、といった具合です。日本でも同じようなことはありますが、スペインを含めたヨーロッパのほうが、この傾向がより強いのではないでしょうか。

 私は、スペイン語文法の他には文学、美術、歴史、地理を勉強しましたが、ほぼ全ての科目でいろいろなテーマについて考える機会があり、また、とても興味をひかれることもありました。

 とにかく量をたくさん書かなくてはならないので、スペイン語の文章を考えて書くことには少しずつ慣れてきます。読むことについても同様で、文献をあたったりテキストを読んでいるうちに、より早く読めるようになってきます。以前は細部に注目していても全体がいまひとつ良く理解できていない、ということがあったのですが、こちらに来てから全体を把握することが出来るようになったと思います。

  スペイン語そのものを問題とするより、言葉を伝達手段として、他の分野の勉強のほうを多くしていましたが、それも確かに語学力の向上につながると思います。さらに、こちらでの勉強の中で、前もって知っていたことが役に立つことがあります。例えば、スペインの歴史を学ぶなら大学受験で覚えるような世界史の知識もあったほうが良いし、子供の頃に読んだギリシア神話がスペイン絵画を理解する助けになったこともありました。


 生活面では、私の場合特に困ったことはありませんでした。
ただ、授業や課題で忙しかったため、全く旅行できなかったことや、一般家庭でなく寮に住んでいるためこちらの文化に触れる機会があまりなかったことが残念です。

  今後は、勉強以外にもこちらでしか出来ないことをもっとやれたら良いと思います。まだ時間は残っているので、来年も貴重な留学体験の中でより多くのものを得られるよう、努力したいと思います。

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