カリブ海の美しさは沖縄以上だった
保坂弘朗さん
私が拓殖大学への進学を決めた一番の理由は、留学制度が充実していることでした。せっかく語学を専門的に学ぶのだから、長期間の留学を絶対体験したいと思っていました。そして、大学3年次にその夢を叶え、メキシコへの7ヶ月間の長期研修に参加しました。
留学先にメキシコを選んだ理由は3つあります。まず、ラテンアメリカのスペイン語に関心があったこと。次に、跡やコロニアル都市など数々の世界遺産を抱えるメキシコを旅してみたかったこと。そして、日本であまり知られていない未知の文化に触れてみたかったことです。
実際メキシコに到着してみると全てが新鮮で、毎日五感をフルに働かせる生活が待っていました。外国人のルームメイトたちとの生活、道端の屋台で食べるタコスやメキシコ料理の数々、メキシコ人の生活の源である市場の喧噪、いつも陽気なメキシコ人たち。熱くて陽気なラテン的雰囲気が私を包み込み、楽しく有意義な生活を満喫しました。
メキシコでの普段の生活はとてものんびりとしていました。昼に授業が終わると1日フリーになるので、メキシコ人を相手にサッカーをしたり、映画に行ったりして楽しみました。メキシコでは洗濯機がない家庭がほとんどで、私も手洗いで1週間分の洗濯物を洗う生活でした。食事は自炊なので、市場で食材を探していると、夕方になってしますこともありました。スペイン語は、カフェでルームメイトと話したり、宿題を相談しあったりする日々の中で自然に磨かれていき、一人メキシコで生活しても困らないようになりました。
週末や長い休みには一番楽しみにしていた旅行をしました。『太陽と月のピラミッド』を初めとする数々の神秘的な遺跡が有名ですが、地方によって多種多様な楽しみがあります。メキシコの東部はカリブ海に面していて、沖縄よりきれいな真っ青な海と真っ白な砂浜が広がっています。南部は先住民の影響が色濃く残っていて、メキシコでも一風変わった文化に触れることができます。
また、熱帯雨林の中に忽然と現れる古代遺跡も大きな感動を与えてくれます。北部は雄大な自然が広がっていて、メキシコ唯一の旅客鉄道となった『チワワ鉄道』に乗って大自然を満喫することもできます。中央高原大地ではロマンチックなコロニアル都市が点在していて、芸術作品や文学作品のモチーフにもなっています。こうした様々な旅行を通して、地方によって違った色を持つメキシコの多様性を思う存分体感できました。
メキシコでの7ヶ月間は、過ぎてみると、非常に短く感じられて、寂しい気持ちでいっぱいになります。しかし、その短い期間は自分にとって成長の時間でした。スペイン語はもちろん、人間的にもいろいろな事を学び、国籍を問わず多くの友達を作り、こんなに充実した日々はもう来ないのではないかと思えるくらい、有意義な日々を過ごすことができました。今は、卒業旅行でメキシコに行く計画を日々考えているくらいです。
■写真
(上) カリブ海を臨む世界有数のメキシコ・リゾート:カンクン
(下) 美しい街並みで有名な世界遺産都市:グアナファト