私は池袋にあるトヨタ自動車直営ショールーム、アムラックス東京に勤務しています。車の販売は一切行わずお客様の車に関する疑問や不安にお答えし、その方に最適なカーライフをご提案する、カーライフコーディネーターという仕事です。またお客様の生のご意見をメーカーにフィードバックする役割や、トヨタの広告塔としてトヨタファンをつくる役割も担っています。拓殖大学第一高等学校でスペイン語に触れ、大学4年間をスペイン語学科で過ごした私がどういった経緯でこの職業に就いたのかをご紹介します。 皆さんは幼い頃からの夢はありますか? また、その夢が就職活動でも第一希望ですか? 私は高校生の頃から、漠然とキャビンアテンダントになりたいと考えていました。就職活動初期の頃、教授に相談したこともあります。しかし、自分の心に迷いあったので、冷静に自己分析して、結局、今の仕事を選びました。身内に自動車会社に勤めている人が多く、自分も小さな頃から自動車が大好きだったこと等がきっかけとなり、最終的に「これだ!」と確信できたからです。 スペイン語学科で得たことは数多くあります。特にコミュニケーション技術を磨けたこと、スペイン語の勉強を通して、継続力の重要性と効果を実感したこと等は今の自分にとても役立っています。いろいろな留学プログラム、多くの外国人講師の授業など、外国人と触れ合う機会がとても多いスペイン語学科。たとえ、言葉に十分な自信がもてなくても、自ら進んでコミュニケーションを図ろうとしければ相手との理解を深めることはできません。会話にユーモアを交えるなどして、よく知らない相手でも早く打ち解けるように努力することの大切さを実感したのもスペイン語学科で学んだことの一つです。これは、外国語にかぎらず、日本語でのコミュニケーションも全く同じです。 現在では、少しでもお客様が楽しめるように、趣味やご家族の話を伺うなど車以外の話題も交えて、場を和ませるように努めています。また、新車のプレゼンテーションをマイクを通じてすることもよくありますが、その場合、自分で原稿を考えます。ただ、人形のように話しても、お客様の心に響きません。相手の立場に立ってものを考え、カタログに載っていない情報を盛り込んだり、聞いている人が思わず頷いてしまうようなエピソードを交えるように工夫しています。 一見華やかな職種に見えますが、60車種以上ものトヨタ車やその他自動車関係全ての知識が必要になるため、日々の地道な勉強が欠かせません。学生時代にスペイン語学科で鍛えられた継続的な勉強の習慣が社会に出てこんなに役立つとは思っていませんでした。 これから就職する皆さん、必ずしもスペイン語にとらわれず広い視野で就職について考えることをお薦めします。どのような仕事につくにしても、やりがいを感じられるかどうかが一番大切だからです。そして、どのような職業についても、大学時代に努力して身につけた学習方法やものの考え方は、いろいろな分野で応用できるものであり、社会に出てからも強い武器になることを知ってください。