メキシコ大使館で、伝統行事「死者の日」のボランティア体験
ラテンアメリカ諸国には、「死者の日」という祝日があり、特にメキシコにおいて盛大に祝われます。この日は家族や友人達が集い、故人を偲んで語り合う、ちょうど日本のお盆のような行事です。お祝いは、カトリックの「諸聖人の日」の11月の1日と翌日の2日に行われます。この期間メキシコは、ユーモラスな骸骨人形や華やかな死者の祭壇で街中が飾られ、お祭りムードに包まれます。
今回は、スペイン語学科の学生達が、メキシコ大使館で「死者の日」の準備作業にボランティアとして参加したので、その体験談をご紹介します。
スペイン語漬けの一日を堪能
澤辺舞子さん

子供達といっしょに
スペインで夏の短期留学を体験した後、生のスペイン語に触れる機会が少なくなり残念に思っていました。それだけに、今回、メキシコ大使館での「死者の日」の準備作業に誘っていただいたときはほんとうにうれしかったです。
当日は、ラテンアメリカの子供達、その親御さん、大使館職員、日本在住メキシコ人の方々等、たくさんの人たちと知り合い、スペイン語もたくさん話し、刺激に満ちあふれた一日でした。もっと豊かな表現ができるようになりたい。もっと語彙を増やしたい。もっと話せるようになりたい。スペイン語学習への意欲もさらに高まりました。
会場では、工作用のテーブルを運び、部屋の飾りつけをしたり、祭壇の準備をしました。メキシコ人の若者達とも一緒に作業するうちに仲よくなりました。生まれて初めての「死者のパン」(el pan de muerto)は、濃厚なココア(chocolate)と一緒に食べると最高で、味は、少しカステラに似ているものでした。ただ、カステラよりも何倍も大きく、すぐにお腹いっぱいになってしまいました。
メキシコ人の子供は早口で、理解するのに少し苦労しましたが、なんとかコミュニケーションをとることができました。言葉は違っても、子供はやはりみんな同じだと実感しました。とても楽しいひとときで、将来、子供の世話をするような仕事も悪くないと思ったほどでした。
海外の友人もでき、スペイン語の勉強の意欲もさらに高まり…今回参加できて、ほんとうに有意義な一日でした。ご招待いただいたヘオルヒナ・ロメロ先生と大使館の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
死者の祭壇がこんなにユーモラスで豪華だとは
今井郁郎さん

死者の日の祭壇の前で
大使館の中はまるでメキシコのようで、最初は緊張しました。自分が使うことのできるスペイン語を総動員して意志の疎通を試みました。
最初のお手伝いは骸骨の飾り物作りでした。骸骨の形の薄い紙に色付けをし、ビーズなどを貼り付け、ユーモラスな雰囲気の骸骨を作るのです。これをメキシコ人の子供たちに教えながら行うのですが、自分自身が夢中になって、教えるほうが手薄になってしまいました。
次は死者の祭壇の飾り付けでした。さまざまな骸骨グッズや黄色やオレンジ色の供え物で祭壇いっぱいに飾り付けました。日本と違い、メキシコでは祭壇を信じられないほど陽気で豪華な雰囲気に飾り付けます。文化の違いを強く感じました。
最後に皆でパンを食べました。しかし、ただのパンではありません。Pan de muerto(死者のパン)と呼ばれる砂糖をたくさんまぶしたものです。香ばしくとてもおいしいものでした。この日の作業を通じてメキシコ人の友人が何人もできました。これらの体験は、とても貴重な財産です。次はメキシコで本場の「死者の日」をぜひ体験してみたいです。
メキシコ人の友人達ができました
水上雄太さん

大使館で知り合ったメキシコの若者達と
私は今回ヘオルヒナ先生の特別の計らいで、メキシコ大使館の「死者の日」の準備にボランティアとして参加させて頂きました。最初は緊張していたのですが、到着するなり大使館の方々が気さくに話しかけてくださったので、すぐにリラックスして、楽しむことが出来ました。
今回のイベントで収穫だったのはスペイン語しか話せない環境に初めておかれた事で、今まで学んだ事が伝わる喜びを実感することができたこと、自分に今何が不足しているかはっきりわかったことです。もう一つの収穫は、ネイティブの友人が出来たことです。彼らとは今でもスペイン語で連絡を取り合っています。これは生の言語に接する機会の少ない私にとってとてもためになっています。このイベントに参加したことで、これからの勉強のモチベーションがとても高まりました。この機会を与えてくださったヘオルヒナ先生に感謝すると同時に、これからも頑張ってスペイン語を勉強していきたいと思います。