石川 守 研究室
研究
日本語教育を始めて今年で34年になります。今までに教えた学生の国籍も85カ国以上になりました。年代も10才ぐらいから70才ぐらいまで、職業も元首相から、
歌手などあらゆる職域に渡ります。たぶんこの職業を選ばなければ、これほど多様な人々に出会うことはなかったと思います。しかも、会話を通して文法から語彙や表
現など、あらゆるものを教えていくので、家に皿が何枚あるかからどうして結婚したのかとかなど、その人の人生についても深く知ることになるのです。教えるというより、む
しろ学ぶことの方が多かったような気がします。おそらくこれが外国人の対する日本語教育の醍醐味だろうと思います。
さて研究ですが、日本語の文型(文法)や語彙を、直接法(翻訳をせずに日本語を日本語だけで教える方法)でどのように教えたらいいのか、またどのようにしたら、
学習者にとってわかりやすいのだろうか、どうやったら短期間で話せるようになるのかなどを研究してきました。特に興味があるのは、文型がどのような意味を表し伝える
のかということ、類義的な表現にどのような違いがあるのか、またそれを認知学習的な立場からどのように教えたらいいかなど教授法の問題を中心にやっています。
院生の研究に関しては、本人の希望に合わせ、出来るだけ広い範囲のテーマに対応できるよう心がけています。
趣味
旅行、キャンプ、山歩き、スキー、自転車、写真 その他
昨年の夏は、インドネシアのアリさん(本年修士号取得後帰国、現在ダルマプラサダ大学専任講師)とスリランカのランジーワさんの三人で江戸時代の中山道を木
曾から美濃路へ石畳の道を自転車で旅してきました。先月はやっと時間が出来たので、そのランジーワさんとロシアのラマザン君の三人で奥多摩の風張峠(1146m)
を自転車で越えてきました。もっとも私はほとんど自転車を引いて歩いていましたが。
研究室のメンバー
研究室のメンバーは現在12名ですが、修了後もやってくる人がいるので、あと+2名というところです。各自の研究テーマは以下のようになっています。現在事情があ
って、テーマが決まっていない人もいます。
| 博士前期課程 |
研究テーマ |
| 1年 |
許英海 |
未 定 |
| 盤若洋子 |
未 定 |
| 劉笑倩 |
未 定 |
| 2年 |
萩野実実 |
『まんがを使った日本語学習教材の現状・
「教材」としての分析と考察−まんが,アニメを使った授業へ向けて− 』 |
| 金英丹 |
|
| 紀孟潔 |
『日本語の「も」とそれに対応する中国語の表現について』 |
| 方均芝 |
『多義語「結ぶ」の中国語との対照研究』 |
| 林嘉純 |
『台湾に於ける戦前の日本語教育
−山口喜一郎の教授法をめぐって(1898年〜1910年)− 』 |
| 博士後期課程 |
研究テーマ |
| 2年 |
樋口峰子 |
日本語の時間表現」 |
エルデネオユン
ウランビレグ |
「日本語とモンゴル語の時間表現に関する対照研究」 |
| 3年 |
金裕珍 |
「初対面二者間の会話におけるフォリナー・トーク
−日本語 母語話者と非母語話者の談話分析を中心に− 」 |
| 于 飛 |
「漢字の視覚認知と記憶に関する研究」(現在博士学位論文審査中) |
研究室の博士号取得者
朴 修鏡
「日本語基本動詞の意味分析 −動詞「とる」の多義構造を中心に− 」
馬 大愚
「日本語の空間表現の認知的研究 −空間の位置関係表現を中心に− 」
王 宝峰
「了解作用の「のだ」に関する研究」
金英美
「戦後の韓国の日本語教育政策」(現在論文審査中)
于 飛
「漢字の視覚認知と記憶に関する研究」(現在論文審査中)
研究室だより
今月は、修士1年と2年、それにわたくしの研究室に所属する交換留学生など総勢14名で箱根の拓殖大学セミナーハウスへ合宿に出かけることになっています。
箱根の旧街道や関所跡など史跡を探訪する予定です。