交換留学 / 平岡 優里

在学中、二度目の留学

プロフィール

平岡 優里 さん
外国語学部スペイン語学科 4年(出発当時)
2016年2月~2016年7月

留学先

スペイン/サラマンカ大学

期間

5ヶ月

これって日本語アシスタント?

私は三年の春休みからスペインのサラマンカ大学に「交換留学日本語アシスタント」として5ヶ月留学しました。
このプログラムは日本語アシスタントと聞いてスペインへと向かったのですが、実際は自分一人で一回二時間の日本語の授業を行うことでした。
事前に、スペイン語学科のネイティブの授業の進め方などを聞いたり、自分で日本語を勉強しなおしたりしました。
しかし、実際に教壇に立って行う授業は、自分の知識とはまったく違うものでした。

私は2年生の夏、メキシコへ8ヶ月間留学しました。
その時はスペイン語を始めて1年と半年しか経っていなかったので、相手が言ってることも自分の言いたいことも分からないところからのスタートでした。
留学中は「どうしてこんなに出来ないのか」と自分を責め、帰国後は「何でもっとああしなかったのか」と後悔しました。
3年次に再起して、スペイン語を極めることを目標にしていた私に、交換留学の話があったのです。

期待を胸に、サラマンカ大学の日本語教員を訪ねると、内容はスペイン人に日本語を教える授業を一人で受け持つということでした。
しかも、相手は初級レベルをほとんど終えている大学院生、最初の授業準備には一週間もかかりました。
内容は文法確認を30分、演習30分、NHKのニュース問題を用意していきました。
「日本の文化を毎回の授業で必ず教えること」が唯一の指示でしたので、日本文化に関連するニュースを持っていきました。
ところどころで単語の説明をして、ニュースについて深く議論をする予定だったので、大丈夫だと思って授業を行いましたが、思った以上に学生のレベルは高いものでした。
文法もしっかり予習してきていて、すらすら言える、問題もさっさと解いてしまいました。時間がかかると思っていたニュース問題もあっさり解いてしまったので、私はあせりました。
後半の30分がもし余ったらと用意しておいた別のニュースを使うことにしたのです。この日の授業は何とか時間どおり、余ることなく終わりました。

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ゼミ中のスペイン人大学生

私は常に、読む・書く・聞く・話すことをすべて盛り込むように授業の準備をしました。
文法の説明後は、学生に文法を使いながら発言するように促します。授業で分からない単語などは、沢山脱線しながら関連のある単語を学生に出してもらいます。
私がそれを日本語で説明し、それでも分からないときはスペイン語で教えるようにしました。 サラマンカ大学の学生は皆頭がよく、日本について詳しく知っていました。
そんな彼らに「日本の文化」として教えたのは、伝統文化ではなく「歩きスマフォ」や「電子書籍」など、現代の日本人の生活に関係するものを教材として取り扱いました。
たとえば「歩きスマフォ」だったら、駅を歩いている女の人の写真を見せます。場所はどこか、誰がいるか、何を持っているかなど、 状況を説明してもらいながら沢山の単語を発言してもらいます。画像からニュースのテーマが分かったら、まず音声を聞き、「5W1H」を考えてニュースを要約してもらいました。
その後もう一度ニュースを読んで問題に答えます。このときにはニュースの内容を理解しているので、実際に「歩きスマフォ」を映像としてみてもらいます。
最後に自分の経験を作文に書いて終わりです。「読む・書く・聞く・話す」を一つの題材に盛り込むのは大変でしたが、 毎回学生が「楽しかった。為になった」といってくれるのが私の励みでした。

担当している学生の授業も良くなるにつれて、他の学生からも日本語や留学についての相談を受けることが多くなりました。 サラマンカでは、すばらしい学生、先生方、環境に恵まれて留学生活を充実してすごせたと思います。

今回の留学を通して、言語を習得するにはまず母国語を理解する必要があると感じました。日本語を理解することで、よりスペイン語を深く考えるようにもなりました。
また、教員として人の人生に関わっていきたいと考えるきっかけになったとても貴重な留学でした。



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