2023年度第1回所内研究会を開催しました

掲載日:2023年05月17日

5月15日文京キャンパスA館3階第3会議室において、国際日本文化研究所の今年度第1回所内研究会が行われました。最初に今年度から新たに所長となった政経学部の丹羽文生教授より、就任に当たっての抱負と今後の運営に関する方針について挨拶・説明がありました。

第1部は国際日本文化研究所のワシーリー・モロジャコフ教授が「フランスから見た日本の台湾出兵(1874年)」と題し報告、続いて政経学部の澤田次郎教授が討論を行いました。報告でモロジャコフ教授はフランス人作家のエドモン・プロシューが発表した日本の台湾出兵に関する論文を紹介し、その趣旨は日本の「文明化」政策を通じてヨーロッパにおける「文明化」政策の在り方を問い直す意味合いがあったと指摘しました。

第2部は国際日本文化研究所の平崎真右客員研究員が「『拓殖大学漢方医学講座』について:関連資料の紹介を中心に」をテーマに報告、次いで長谷部茂教授による討論がありました。平崎客員研究員は昭和12年度から19年度まで全9回(昭和15年度夏季大学講習含む)、戦後間もなく1回開催された「拓殖大学漢方医学講座」について、拓殖アーカイブズ事業室が保管する関連資料を用いながら、その内容を多角的に検証、陰に埋もれた大学史の一面に参加者から驚きの声が上がりました。

いずれも報告後は参加者とのディスカッションを行いました。予定時間を大幅にオーバーするほど白熱した遣り取りが続き、非常に充実したものとなりました。

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ワシーリー・モロジャコフ教授

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平崎真右客員研究員