2025年度第3回所内研究会を開催しました
掲載日:2025年09月25日
9月22日(月)、文京キャンパスC館5階C505教室において、国際日本文化研究所の今年度第3回所内研究会が行われました。
第1部は政経学部の斎藤浩一准教授が「教養・英国・随筆:福原麟太郎の生きかた」と題し報告、続いて政経学部の小林敏宏教授が討論を行いました。斎藤准教授は、日本における英文学研究の泰斗で知られ、晩年はエッセイストとしても名を馳せた福原麟太郎(日本芸術院会員、文化功労者)の「教養人としての生きかた」を紹介。「己の暮らしを正せば周囲に好影響を与える。学問の意味合いは全てそこにある。学者としての『真の業績』は、その人の『生きざま』そのものである」と語り、学問を生業とする参加者たちから繰り返し感嘆の声が上がりました。
第2部は国際日本文化研究所の正田浩由客員研究員が「(旧)既成政党と翼賛議会」をテーマに報告、次いで政経学部の澤田次郎教授による討論がありました。正田客員研究員は戦前における翼賛体制が完成するまでの流れを様々な史料を用いて実証的に解説。「翼賛体制に批判的な政治家たちも、議会人でありながら結局は自らの議席維持のため、当時、人気のあった近衛文麿の下に『しゃにむに』転がり込んだ」と指摘しました。
報告後は、参加者との間で活発な議論が展開されました。
斎藤 浩一 准教授
正田 浩由 客員研究員