国際講座 第5講「トランプ大統領が見る中東の将来」を開催しました
掲載日:2025年10月08日
2025年10月4日(土)に野村明史海外事情研究所准教授を講師として国際講座 第5講「トランプ大統領が見る中東の将来」を開催しました。
講演は、冒頭、トランプ米国大統領が示したガザ和平案の解説から始まりました。解説では和平案について、内容が曖昧であることやイスラエルにとって優位な内容であることについて言及があり、そのような内容をトランプ大統領が示した背景として、戦後秩序の主導権回復、アラブ諸国の支持獲得、国際世論とのバランスなどが挙げられました。
続いて、アフガニスタン情勢に話が移り、米国のバグラム再取得を取り上げ、地理的特徴から、重要性について解説がありました。特にISIR-Kへの対応、対テロ作戦の基地、中国核関連施設への近接などの視点からその背景について言及がありました。さらに、中東における中国資本の拡大に対するイスラエルの立場についても話が及びました。
また、経済的な視点についても言及があり、中東における非石油経済の動向について話が及び、UAEにおける観光施設の建設計画、サウジアラビアの観光振興の取り組みについて取り上げました。そして、非石油経済の拡大の背景として国際ブランドと現地の伝統の融合、経済開発、国家ブランディング、文化の変容などの視点から解説がありました。
最後にイランの核問題を取り上げ、核開発問題はイランが取れる唯一の外交カードであることや米国のなどから解説がありました、
講演後、多くの数の質問が寄せられましたが、一つ一つの質問に対して丁寧な回答がありました。
次回の国際講座は11月8日(土)10時30分から「8年かけてデカップリングに備えてきた中国の戦略」をテーマに富坂聡海外事情研究所教授を講師として開催します。なお、当日、ZOOMで講演をリアルタイムで配信します。遠方でご参加できない方も、ぜひ、オンラインでご参加ください。
海外事情研究所は、国際講座の他、夜間開講・少人数型の「海研ゼミ」も開催しています。
国際講座、「海研ゼミ」両方ともに、受講申込みフォームで参加の受付をしています。多くの方のご参加をお待ちしています。
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