研究セミナー「Neoliberalism and Accounting Research」を開催しました

掲載日:2024年05月30日

2024年5月10日、本学にてグラスゴー大学のAHN Paul Daeseung先生をお迎えし、研究セミナーを開催しました。テーマは「Neoliberalism and Accounting Research」で、Paul先生の先進的な研究に基づく講演が行われました。

最初に、新自由主義が管理会計にもたらした影響についての講演が行われました。Paul先生は、新自由主義の台頭により、企業の経営管理手法の在り方が大きく変化したことを指摘されました。この変化は、管理会計の研究対象や企業の意思決定プロセスだけでなく、広く社会における経済活動の枠組みそのものにまで影響を及ぼしていることが明らかにされました。

続いて、研究方法論として「Visual methodology in accounting research informed by Pierre Bourdieu's theoretical notions」についてご講演をいただきました。社会学者ピエール・ブルデューの理論を基にした視覚的手法を応用した会計研究における視覚的要素(写真や図表など)の重要性を強調されました。視覚的手法を用いることで、会計情報の理解が深まり、専門的な知識がなくとも広く社会にその意義が伝わる可能性が高まります。特に、ブルデューの「ハビトゥス」や「フィールド」といった概念を用いることで、会計行為がどのように社会的構造と結びついているかを解明するアプローチが紹介されました。

最後に、本学の李燕准教授より「Performance measures, indebtedness, and reciprocating」の研究報告をいただき、Paul先生よりコメントをいただきました。Paul先生は、研究の意義や貢献について具体的な指摘を行い、これにより、李准教授の研究が持つ可能性が一層明確になりました。

Paul先生をお迎えすることで、海外の最新の研究に直接触れることができたことは、参加者にとって大きな収穫となりました。本学は研究活動の一環として国際的な学術交流を実現しています。

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