グローバルファシリテーター育成塾(後期):「企業におけるファシリテーションの重要性」
掲載日:2015年11月30日
「企業におけるファシリテーションの重要性」
講師:日産V-up推進・プロセス改革チーム 江口浩明氏
グローバルファシリテーター育成塾(後期)はファシリテーションスキルの講義を終え、実際に現場でどう活用されているかという事例から学ぶカリキュラムへと移りました。
その最初を飾るのは、国内外で社内に13,000人ものファシリテーターを育成しているという日産V-up推進・プロセス改革チームの江口浩明氏です。企業でこれほどファシリテーターという役割を重要視しているところはなく、日本においては非常に稀有な取り組みをしているところです。
ちなみに、V-upとはカルロス・ゴーン氏が日産に来た際に、まず開発を命じられて生み出された独自の問題解決手法です。
江口氏の講義では「傾聴→視覚化→構造化→コンセンサス」というプロセスの重要性に触れ、それに基づいて演習が行われましたが、いざ実践となると塾生たちは四苦八苦。江口氏からのフィードバックをもらった後、あえて同じ演習に挑むことを課され、企業でファシリテーションを実践していくことの厳しさと難しさを体感することになりました。
最後、江口氏から「"次につなげる"まとめ方をする!」というメッセージが送られました。このことは、単に手法を使いこなして方法論に陥ってしまうファシリテーターにならず、その意味を考え、ちゃんとアクションにつながることを意識するファシリテーターになってほしいとのエールでもありました。
次に塾生たちは、新渡戸稲造博士の故郷、岩手(主な訪問地:陸前高田市)へのフィールドワークに出かけます。新渡戸博士の精神が町の復興にどう息づいているのかを感じてくる予定です。
【塾生の感想】
- 目的を明確にして、具体的な答えを出すことの大変さを知った。
- ファシリテーターとしてまとめ方の厳しさと、失敗の重要性が分かりました。
- 自分自身の課題を再発見できた。厳しく言われて自分のチャンスだと思った。
- "次につながる" 今日は強くこれを感じ、学びました。会議はこれからを決めるためにあり、そこへ正しくつなげていくことの大切さを改めて意識しました。
- 日産の江口さんの講義を受けて、とても興奮しました。いつか江口さんを超えるファシリテーターになれたらなと思いました。


最初の演習でプレゼンテーションを行う塾生たち


江口氏のコメントをもとに2度目の演習にチャレンジ!

塾生たちにフィードバックする江口氏