人文科学研究所公開講座「尊厳とはどういう意味であり、尊厳によって何が問題となるのか」が開催されました

掲載日:2018年07月23日

 7月14日(土)、文京キャンパスにて人文科学研究所主催の第1回公開講座が開催されました。今回は一橋大学大学院教授・日本哲学会会長の加藤泰史先生を講師にお招きし、「尊厳とはどういう意味であり、尊厳によって何が問題となるのか」というテーマでお話いただきました。

尊厳概念は古代ギリシャ・ローマ以来の長い伝統をもち、またキリスト教思想の中核にも据えられた重要な概念であるが、現代の世界において科学技術の進歩に伴って、またさまざまな差別意識の高まりに伴って、人間の尊厳とは何かという問題が改めてクローズアップされている。この問題を根本的に考えるためには、ヨーロッパの伝統的な尊厳概念だけでは不十分であり、日本そしてアジアにおける尊厳概念との対質を通じて、より普遍的な尊厳概念を構築することが求められている、という主旨のお話でした。少数ながら熱心に耳を傾けておられた聴講者の方々には、十分ご満足いただけたように思います。

 本学は地域に開かれた大学をモットーに本学付属研究所が中心となり、多くの市民の方々に有益な公開講座を企画実施しています。今後も引き続き、皆様のご期待に沿えるような公開講座を予定しています。今後のスケジュールについては本学のホームページ「公開講座」をご参照ください。

加藤泰史先生

加藤泰史先生

会場の様子

会場の様子