国際講座 第5講 台湾研究センターシンポジウムが開催されました

掲載日:2019年07月22日

令和元年720日(土)海外事情研究所の「国際講座」第5講として、台湾研究センターシンポジウム「台湾の世界遺産候補地」が文京キャンパス後藤新平・新渡戸稲造記念講堂で開催されました。ノンフィクション作家で一般社団法人「台湾世界遺産登録応援会」代表の平野久美子氏と丹羽文生・海外事情研究所附属台湾研究センター長が講師として登壇し、約90名が受講しました。
 まず丹羽センター長が「世界遺産の政治学―その価値と限界―」というテーマで、政治学の立場から世界遺産の現状と課題、展望を解説し、そのなかで政治が介入してはならないはずの世界遺産登録に国と国との外交問題、歴史問題が影響していると指摘しました。

続いて平野氏が「台湾に世界遺産は必要か?」というテーマで、台湾における世界遺産登録運動の歴史を解説するとともに、現在18ある候補地から日本の統治時代と関係の深い候補地6つを取り上げ、豊富な写真をまじえて歴史や意義を紹介しました。

質疑応答では、日本時代に先立つオランダ時代の史跡や台湾がユネスコに加盟する可能性等について質問が寄せられ、全体の議論を通して、世界遺産を切り口に、台湾をめぐる政治、社会の状況や将来を考えることができました。

画像

ノンフィクション作家 平野久美子氏

画像

丹羽文生 台湾研究センター長

画像

司会 玉置充子 台湾研究センター専任研究員

画像

講座会場の様子