インドネシア国家開発計画庁長官(大臣)が拓殖大学で特別講演
掲載日:2017年05月11日
H.E.バンバン国家開発計画庁(Bappenas)長官が5月6日(土曜日)に拓殖大学を訪問され、14時から1時間余り特別講演が行われました。
インドネシアは公務員の能力向上のために大学院で修士の学位を取得するプログラムを実施してきました。 このプログラムはインドネシアの大学と日本の大学が協力し、インドネシアで1年、日本で1年勉強して両国の大学院で修士号を取得する、 いわゆるダブルディグリー制度を取っており、日本とインドネシアの協力という観点からリンケージプログラムと呼ばれています。 拓殖大学大学院国際協力学研究科は2007年からこれに参加協力し、今年度までに百名以上の大学院生を受け入れ、現在も19名のインドネシアの院生が勉学に励んでいます。
日本とインドネシアの協力による人材育成は、インドネシアの開発をつかさどる開発計画庁にとっても重要な開発政策の一環となっており、 今回の長官の来日は、横浜で開催されたアジア開発銀行(ADB)総会参加と拓殖大学での特別講演を目的としたものです。 拓殖大学での特別公演は拓殖大学を含む現在日本で勉強しているリンケージプログラムの学生、インドネシアの留学生、教員、学生を対象に行われました。
特別講演の論題はIntegrating SDGs in Development Planning in Indonesiaでした。
国連は2000~2015年にミレニアム開発目標として貧困と飢餓の撲滅などの目標を掲げ、開発途上国の問題解決に努力してきました。
これの継続としてSDG(Sustainable Development Goals:持続可能な開発のための目標)を2030年までに達成することが採択されました。
長官の講演はSDGをインドネシアの開発計画にいかに取り入れ、その目標を達成するか、という内容です。インドネシアの開発責任者が今後のインドネシアの開発をSDGと連動しながらいかに実行するかという、興味ある講演でした。長官は今後のインドネシアの開発の最前線に立つであろうリンケージプログラムの学生に、日本で勉強した成果をインドネシアの開発に生かしてもらいたいという意思を込めて、今後のインドネシアの開発の方向性を示されたのだと考えられます。
非常に意義のある講演であるとともに、拓殖大学としても光栄なことでした。


