【言語教育研究科】「日本英学史学会東日本支部 勉強会」に参加して

掲載日:2021年11月15日

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泉岳寺で参加者一同と

2021年11月7日(日曜日)に「日本英学史学会 勉強会」が開催され10名が参加。この勉強会に、大学院の授業「英語教育学特論Ⅰ」のフィールドワークの一環として保坂教授が学生に声をかけ、3人の受講生が参加しました。

講師に日本大学文理学部講師の楠家重敏先生をお迎えし、英語の歴史に関係した場所を訪れました。雨の予報は月曜日にずれ込み、快晴。日中の気温も20度ほどあり、恵まれた散策日和となりました。史跡を訪ねるとともに日頃の運動不足を解消すべく、多いに足の鍛錬にもなりました。

①高輪大木戸、つまり江戸の入り口(gateway)である品川再開発中の高輪ゲートウェイ駅を出発し、②高輪築堤を越えて③泉岳寺へと向かいました。明治5年(1872年)に鉄道が開通しましたが、その時陸の上に作らず海上に設置したのは蒸気機関車が通ることで汚れることを防ぐためだったと言われています。泉岳寺は赤穂浪士で有名なところ。大石内蔵助のお墓他47人(実際のお墓は45人)をお参りしました。④高輪接遇所は旧イギリス大使館跡地。勝海舟や伊藤博文など新政府の役人が活躍した場所です。イギリス公使館は当時でも最高に良い立条件の場所に設置されていました。このあたりにはイギリス人外交官の⑤A.B.ミッドフォード氏や⑥E.M.サトウ氏の住居跡地も見学。⑦ もう一つのイギリス公使館跡地、やり討ちに2回あった場所。現在の東禅寺も見学。⑧ 最後に旧アメリカ公使館のあった現在の善福寺を訪れました。ここには外交官ハリス氏の石碑、「文明論の概略」「福翁自伝」の福沢諭吉氏のお墓などが残っていました。アメリカ公使館もやはりイギリスと同様、当時から見晴らしの良い一等地に設置されていました。楠家先生の饒舌で内容の濃い説明を有難く聴きながらの一日でした。

当時の面影がまだ十分に残っているお寺など、過去の出来事などをイメージしながら英学史にまつわる場所を訪ね歩く勉強会は実りあるものでした。過去の史跡がなぜその場補に設置されたのか、当時のイメージを頭の中で膨らませながら身の回りの物を注意して見ることは英学史に限らず興味深いものです。机上から離れて実際の場所に訪れることも普段気が付かないことに遭遇したりしていろいろな面での参考になります。

フィールドワークの素晴らしさを改めて感じた次第です。(文責:M1橋本倫子さん)