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ディエゴポルタレス大学(チリ)留学帰国報告会

掲載日:2017年01月25日

チリのエスペランサ財団からの支援を受けて、ディエゴポルタレス大学(チリ)に留学している 山内美咲さん(スペイン語学科3年)の一時帰国報告会が行われました。
「私の見たチリ」をテーマに、チリの歴史、政治、社会問題、留学生活等について発表しました。

まず、基本情報として歴史、政治についての話しがありました。その中で、チリの選挙はかつて投票に行かなければ罰金という仕組みがあったが、 現在は廃止されたため、投票率が低下し、政治に無関心な人々が増えているとのことでした。チリも日本と同じ問題を抱えていることを知って、 山内さんはチリの選挙権が無いものの、実際に投票所まで足を運んで観察した現地での投票の様子を詳しく解説してくれました。

次に、社会問題について説明がありました。チリは南米の国々の中では比較的発展しているものの、一部の富裕層と多くの中間層および貧困層に分かれており、 貧困層の人たちは、月々の収入がとても少なく、苦しい生活を強いられているとのことでした。また、クレジットカードが審査なしで手に入るため普及率が高く、分割払いができる「魔法のカード」として理解している人々が多いとのことでした。

最後に日常生活や現地の大学について、通学方法やホストファミリーの生活などの話があり、 大学で教えてくれる先生や一緒に勉強している友人の紹介がありました。最後に現地での慣れない生活や勉強など苦労したものの、 周りの人たちにたくさん助けられたと感謝の言葉が述べられ、今回の留学が周囲の人や環境に恵まれていると感じることができました。

終了後に先生方から「歴史や政治のテーマは難しいことがほとんどだが、彼女の説明は分かりやすく、 おもしろかった」等の感想を頂きました。また、出席した学生からもチリの生活のことや、 山内さんの今後の目標について幅広い質問が出るなど活気に満ちた報告会となりました。

この日は1、2年生も参加しており、彼らにとってもチリを知る良い機会になりました。
チリでは、3月からは前期授業が開始されますが、今年は日本・チリ外交関係樹立120周年であることから、 山内さんはその催しにも積極的に参加したいとして1月末にはチリに向け出発の予定です。

【エスペランサ・プロジェクト概要】
東日本大震災後、チリ大手企業によるエスペランサ財団が結成され、 宮城県南三陸町への支援プロジェクトが行われました。平成24年には、日智経済委員会のチリ側委員長が宮城県立志津川高校を訪問して、 志津川高校によるチリ共和国短期研修が実施されました。これに参加した山内美咲さんは、将来、日本とチリに関連した仕事がしたいとして、本学スペイン語学科に入学、これを知った財団関係者はチリ側委員長が理事を務めるディエゴポルタレス大学への受け入れを表明しました。これをうけて日智経済委員会日本側事務局の三菱商事株式会社より、学友会チリ支部長の岸野友治氏を通じて本学に協力要請があり、ディエゴポルタレス大学との新たな交流を視野に留学プロジェクト推進に向け取り組むこととしました。

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一時帰国報告会の様子

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ホストファミリーとの交流について