本学学長が台湾を訪問しました―長栄大学フォーラム参加や長期研修生(東呉大学)との面会など―

掲載日:2018年11月07日

10月28日から11月1日までの日程で川名学長が台湾を訪問しました。

まずは台南で開催された本学提携校長榮大学の創立25周年式典も兼ねた『世界姉妹校学長フォーラム』(10月29日30日)に参加しました。アジア諸国を中心にアメリカ、チェコも含めた10カ国50名の大学、高校、教育機関の代表が集まり学生や教職員の交流、研究協力について活発な意見が交換されただけでなく、2日目はグループに分かれ長栄大学が地域連携のひとつとして長年取り組んで来た河川の浄化作戦の現場を見学する機会にも恵まれました。

李泳龍 長栄大学校長(右側)を表敬訪問

李泳龍 長栄大学校長(右側)を表敬訪問

フォーラムの開始はキリスト教らしく厳かに

フォーラムの開始はキリスト教らしく厳かに

グループワークは革新的な社会事業について

グループワークは革新的な社会事業について

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台南と高雄の境を流れる二仁渓という河川が現場です

台南と高雄の境を流れる二仁渓という河川が現場です

10月31日は高速鉄道で一路台北へ、こちらでもまずは提携関係にある東呉大学を訪問、同大学は本学と同じ1900年の創立で、約13,000名の学生を有する総合私立大学です。東呉大学と本学は1980年に覚書を交わし、1981年より本学海外提携校のひとつとして長期研修生の送り出しを開始しました。その後、両大学間で学術交流協定、姉妹校協定を順次交わすとともに、交換留学や東呉大学からの短期研修団およびセメスター受託留学生の受け入れ、日本語スピーチコンテストの共催など活発な交流を行っています。

潘維大 東呉大学校長(右より3人目)を表敬訪問

潘維大 東呉大学校長(右より3人目)を表敬訪問

大学の歴史を紹介する校史室を見学

大学の歴史を紹介する校史室を見学

長期研修生(拓大華語班メンバー)

長期研修生(拓大華語班メンバー)

11月1日には海外にも展開する本学学友会の台湾支部連合会 張進港会長、また本学OBである公益財団法人日本台湾交流協会 沼田幹夫台北事務所代表を表敬訪問しました。 沼田代表からは同行した今年度の東呉大学長期研修生に対し台湾での研修生活が将来に繋がるよう充実した時間を過ごすよう激励の言葉をいただきました。

最後に台湾で勉学に励む今年度の長期研修生の報告を紹介します。

―国際学部3年 藤村里穂―

長期研修が始まり、研修生6名が台湾提携校である東呉大学に来てから、10月で2ヶ月が経ちました。私たちは、日本語学科の華語班という研修生6名の特設クラスで勉強しています。授業は月曜日から木曜日まで休憩時間を挟み10~17時まで、金曜日のみ10~12時で行われています。第一教学研究ビルの10階に華語班専用の教室を用意していただいており、すべての授業を同じ教室で受講しています。

第一教学研究ビル

第一教学研究ビル

10階からの眺め

10階からの眺め

授業内容は主に聴解・読解・会話・発音・作文・商業中国語・検定対策です。授業では、先生方が用意してくださったプリントやテキストを使用しています。また授業によっては、小テストや課題が課されます。課題の数は多くありませんが、1つをこなすのに時間がかかる印象を受けます。私の場合、課題は休日の時間を利用して取り組むことが多いです。授業以外では、1週間に1度、自分の担当のチューターと約1時間程度の勉強会を行います。課題や会話練習などをサポートしてもらえる貴重な時間です。

約2ヶ月授業を受けさせていただきましたが、先生方が分かりやすく指導してくださり、且つチューターの現地学生にもサポートしてもらえるため、授業に追いつけるかどうかという心配はありません。しかしそれと同時に、自身の中では課題が見つかりました。先生方やチューターの皆さんも日本語が流暢であるため、会話をする際は甘えて日本語を使用していました。授業は常に華語班のみで受けるため、授業中に現地の学生と知り合う機会はほとんどありません。また私が現在暮らしている学生寮のルームメイトに日本人・現地の日本語学科の学生・自主的に日本語を学習している学生もいたため、部屋の中でも日本語を話してしまい、自身が中国語を話す機会はほとんどありませんでした。また台北は日本人観光客も多く、街中には看板・アナウンス・日本語が話せる店員が多いなど想像以上に日本語に溢れていました。このままの状態では、日本で中国語を学習している状態と変わらず、わざわざ台湾に研修に来た意味がないと思いました。台湾に来たからには環境のせいにするのではなく、自身で中国語を話す機会を増やしていかなければなりません。そのため、まず私は学内の部活動に参加しました。現在は、野球部とテニス部で現地の学生とコミュニケーションを取りながら一緒に活動しています。また、校内で行われている日本語学習者と中国語学習者の勉強会、学外の交流会にも参加しました。これらの活動を通して、少しずつ中国語を話す機会が増えてきたように思います。中国語の学習以外にも、休日を利用して2.28記念館や台湾総督府、中正紀念堂などを見学しました。現在台湾の大学院に通っていらっしゃる先輩にご紹介頂き、日本統治時代に活躍した日本人である廣枝音衛門慰霊祭ツアーや台湾の歴史についての公聴会にも参加し、普段の大学生活では学ぶことのできない台湾の歴史についても知ることができたと思います。

学内交流会の様子

学内交流会の様子

廣枝音衛門慰霊祭ツアーの様子

廣枝音衛門慰霊祭ツアーの様子

自由広場(中正紀念堂)

自由広場(中正紀念堂)

現在は、11月に控えた華語検定の勉強とスピーチコンテストの準備に特に力を入れています。残りの研修期間がさらに有意義なものになるように、今後より一層努力していきたいです。