長期研修生からのニューイヤーレター(その8・スペイン)

掲載日:2019年01月21日

¡Feliz año nuevo!

スペインではクリスマス本番前12月22日に"la loteria de la Navidad"と呼ばれる宝くじの当選発表があります。スペイン人は宝くじが大好きです。宝くじ売り場前はいつも列ができています。そして、スペインのクリスマスは一般的に家族と過ごします。そのためバルやレストラン以外のお店のほとんどが閉まってしまいます。24日は家族が集まり一緒に夕食を食べます。その時に出される食べ物は家庭それぞれですが、カスティージャ・レオン州では郷土料理の子羊の煮込み料理や子豚の丸焼きなどがテーブルに並びます。また、クリスマスに食べられるお菓子があります。Turron,Mazapan, Polvoronなどアーモンドを使った甘いお菓子です。それらを食べながら、家族が集まり話をしたり、歌を歌ったりとゆっくり過ごします。

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大みそかは、家族で過ごすよりは、友人や恋人と過ごします。皆で広場に集まり、3秒ごとに鳴る鐘の音に合わせて12粒のブドウを食べます。ブドウを12粒食べきると一年間幸運に過ごせると言われています。また、12粒は12か月を表しています。年を越した後は友人や恋人と夜通し歌い、踊り、飲み新年を祝います。この時期になるとパーティー用の服がショーウインドウに並びます。

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お正月は、大みそかの疲れを癒すためゆっくり過ごします。お正月が終わると1月5日から6日にかけて"los Reyes Magos"と呼ばれる三人の博士が東方からラクダに乗り子供たちにプレゼントを贈ります。この風習は、新約聖書に書かれている3人の博士がイエス・キリストの誕生を祝い、3つの贈り物(黄金、乳香、没薬)をしたことから来ています。この日のために子供たちは、健康や平和を祈り、欲しい物を博士たちへの手紙に書きます。

良い子でないと炭しか貰えないので、子供たちは皆良い子に過ごします。そして寝る前、枕元に三博士への手紙と、飲み物や食べ物を置いて寝ます。また、5日の夕方にはGalgataと呼ばれるパレードが行われます。そして、6日にはRosconと呼ばれる大きな円形のパンにドライフルーツが乗った甘いパンを食べます。それを切り分け、パンの中に小さな三博士を模した人形が入っていた人は、幸運を掴むと言われています。スペインでは、12月24日から1月6日までクリスマスモードです。日本とは異なりサンタクロースではなく三人の博士が東方からやってくるのに驚きました。

研修生活を振り返って

スペインで生活をはじめてから5か月が経ちました。留学前は不安でいっぱいでした。しかしそんな心配は杞憂で、ホストファミリーや同じクラスの留学生、先生方など、みんな優しく受け入れてくれました。夏はスペインの生活に慣れるために必死に生活をしていました。日を増すごとにスペインでの生活にも慣れ、余裕が出て授業でも発言ができるようになりました。友達も増え、フラメンコも習い始め充実した留学生活を送っています。また、スペイン人の日本語の授業のボランティアにも参加しています。同じ他言語を学んでいる学生同士、お互いの国について教え合っています。また、旅行でスペインの色々な市を訪れました。北と南で街の雰囲気や建物の雰囲気などが異なり、どこを訪れても驚きと発見があります。私は得に、アンダルシア地方の文化や建物が好きです。日本語で書かれているアンダルシア史の資料が少ないので、スペインでたくさん学べてとてもうれしいです。また、観光を通じてアンダルシア史で学んだ内容を、自分の目で確かめることが出来てとても勉強になります。

残りの研修生活の抱負とまとめ

同じクラスの留学生や、スペイン人と交流をして私は一つの目標が出来ました。それは、外国人観光客向けの観光ガイドになることです。そのために残りの留学の3か月間もスペイン語の話す、聞くを中心に学びます。そして帰国後は、スペイン語検定、通訳案内士などの資格取得のために、さらに勉強をして卒業までにスペイン語検定3級まで取得という目標を立てました。 長期留学という貴重な体験を無駄にはせず、留学から学んだことを糧に残りの大学生活、更には将来のために自分の財産にしたいです。また、拓殖大学の代表として参加しているということを忘れずに、しっかり学んで帰国したいです。

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留学経験はこれからの自分にかけがえのない財産になります。留学を通じて、様々な経験をしました。生のスペイン語、文化、習慣に触れ新しい発見、実際に見なければわからないことなど本当に色々な経験をしました。留学前に想像していたスペインと、留学後のスペインでは大きく異なりました。自分の目や耳で学び、実際に触れ合うことが大切だと思います。 私は、日本人以外に、スペインやほかの国の人と交流をして、日本には無い価値観、モノの見方を知りました。新しい視点でみて考えることについても学ぶことが出来ました。語学の勉強だけでなく、人間的にも成長できたと思います。楽しい事ばかりではなく、時には辛く大変なこともありました。しかし、それも留学しなければできない経験です。スペインに関わらず、後輩や同級生で留学を悩んでいる人には留学を勧めたいです。

スペイン長期研修生 スペイン語学科2年 森田 真央

他のメンバーの便りをいくつか紹介します

昨年8月からスペインという異国の地で過ごしてきましたが言わずとも留学しなければ分からなかったことがたくさんありました。その土地に住むということは旅行ではないのでいい部分だけが見られるわけではありません。嫌な部分もたくさん見てきました。言葉が違うのは当たり前で文化もその土地に住むなら享受し理解していかなければなりません。そのような中、今留学生活折り返しを迎えている時点ではっきりと言えることが1つあります。それは「当たり前はない」ということ。日本で過ごしてきた、また過ごしている当たり前はすごいレベルが高いものだということです。日本が先進国であると言われている理由が違う国に住んでみて垣間見えたような気もしました。お風呂のお湯が出なくなってしまうことがある例1つ取ってみても日本にいたら考えられないことだと思います。留学してみて改めて、日本の良さ、素晴らしさにたくさん気づくことができました。また、間違えなく以前より視野の広い考え方ができるようになったと思います。留学生活終わりの3月までまだ少し時間は残っているので、改めて新年気持ちを引き締めて密の濃い残りの留学生活を送りたいと思います。海外でしかできない、日本にいたらできないことや感じられないことからたくさん刺激を受けて、最後のラストスパートを駆け抜けていきたいと思います。

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スペイン長期研修生 スペイン語学科2年 木村 凌

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8月以降の研修生活を振り返ると様々なことを経験できたと思います。8月スペインについた頃にはスペイン語を全く理解することはできず、話すことが怖くなりましたが、だんだん授業にも慣れたころ、私はホストマザーと今日あった出来事を話すようにしました。そしたら今では会話力も伸び、ホストマザーととても良好な関係を築けました。そしてスペイン人の友達もたくさんでき、日々楽しく生活しています。残りの研修生活が充実するように今まで以上に勉強し、日々新しいことを学んでいきたいと思います。また私の家族がスペインに旅行に来るのでそれまでにもスペイン語をもっと話せるようにしたいと思います。

 スペイン長期研修生 スペイン語学科2年 河﨑 ゆい

八王子国際課