トビタテ!留学JAPAN第10期生 榎本悠人さんの現地報告 第2弾

掲載日:2019年10月28日

2019年度前期(第10期)官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~に見事合格し、2019年4月3日から11月28日の期間でタンザニアに留学中の国際学部国際学科4年榎本悠人さんから、近況報告第2弾を送ってくれました。

以下に、榎本悠人さんのレポートを掲載します。

「Mambo!!(スワヒリ語で、やあ!)国際学部4年(休学中)の榎本 悠人です。 現在、トビタテ!留学JAPAN10期生として、タンザニアのザンジバル島という場所で、ゲストハウスのインターンをしています。時間の流れは、とても早く過ぎ、タンザニア生活も残り1カ月ほどになりました。そこで今回は、約7カ月のインターン生活とタンザニアでの生活を振り返り、いくつかの気づきを皆さんにシェアできればと思います。

ザンジバル島のゲストハウスでのインターンを通し、学んだことは沢山ありますが、今回は二点、もがき続けることの大切さとゴールから逆算し計画を練る事の重要性についてお話しようと思います。皆さんご想像の通り、7カ月前にザンジバルに来た時には、ゲストハウスで働いたこともなければ、事業を立ち上げたことも、経営したこともありませんでした。観光業での経験といえば、旅館で盛り付けや配膳の経験が少しある程度でした。そんな中、最初に任された仕事は、売上や経費を計算するよう経理の仕事と、宿泊サイトでの集客アップの仕事でした。特に大変だったのは、宿泊サイトの売上向上です。宿泊サイトとは、Booking.com Expedia Hostel Worldといった、たぶん皆さんもよく使うサイトのことです。(ちなみにこれら宿泊サイトのことを、Online Travel Agent を略しOTAと呼びます。)最近では、スマートフォンの普及により、多くの人がOTAを使いながら旅行を楽しむため、OTAの集客力がゲストハウスの売上に直結します。やったことが無いことでも、過去のデータを分析し、トライ&エラーを繰り返しながら、7カ月間もがき続けることで少しずつ売上として成果に出てきました。また、もがき続けるには、ゴールを明確化し逆算した計画を練ることも大切だと気付きました。やはり、タンザニアでは物事の遅れというものは日常茶飯事です。数時間の遅れで済めばよいほうで、数日~一週間ほど遅れることも少なくありません。しかし、ゴールから逆算し計画を練ることで、遅れることも想定することができ、遅れている間の空き時間にするべきことも明らかになります。すべてがうまくいく日本では、なかなか経験できない経験なのではないかと考えています。

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夕暮れ時のビーチは相変わらずきれいです。

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キャッサバ畑 大人気のタピオカの原料

タンザニアでの海外生活は、自分の夢が一つ叶った経験になりました。というのも、英語を習い始めた頃から、海外での生活というのは憧れの一つでした。小さいころに想い描いた海外生活は、アメリカやヨーロッパで留学をしたり働いたりしながら、広い家に住んでホームパーティーをしてといったものだったので、まさかアフリカの離島で、突然の停電や断水が頻発する環境で、道端のおばあさんから地面に転がっている野菜や果物を買いながら生活するとは思いもしませんでした。しかし、異文化に飛び込み生活する経験は、自分の中の価値観を大きく揺さぶる経験になったことは言うまでもありません。イスラム圏の文化は、日本の生活とは程遠く、ラマダンやモスクから日々流れるコーランを聞きながらの暮らしはよい経験になりました。そして、何よりも日本に生まれたことがどれだけ恵まれたことなのかということも、感じました。コンビニに行けば、24時間何でも買えて、質の高いインフラに支えられ、手を挙げる者には、就学のチャンスも就職のチャンスも与えられる、という私たちの当たり前を実現している日本という国のすばらしさも再認識しています。しかし、日本を外から見ることで日本の課題も見えてきました。一つは環境への配慮の低さです。タンザニアでは6月からプラスチックバックの製造、使用が禁止になりました。また、カフェでは紙のストローを使用している店も多くあります。ゲストハウスに泊まりにくる欧米系のゲストもペットボトルの利用を控えたりしている姿を見て、自分も見習う必要があると感じました。

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野菜を売っている現地の方

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アフリカ研究愛好会の会長 松橋聖倫君が来てくれました。

タンザニア滞在中に、ビザの更新期間を利用し、ほかのアフリカの国を旅行したこともよい思い出です。タンザニア生活もあと少しです。残りの期間では、タンザニア生活をもう一度振り返り、さらに良いものにできるように努めようと思います。また、帰国後はタンザニアでの経験を多くの人にシェアできればと思っています。

働いているゲストハウスについて

(文責) 国際学部国際学科4年
内藤ゼミナール所属
榎本 悠人」