令和3年度別科スピーチ大会が行われました。

掲載日:2021年12月21日

[Bekka: Intensive Japanese Language Program] The Bekka Speech Contest was held.

12月9日、文京キャンパスE館E101 後藤新平・新渡戸稲造記念講堂にて、別科スピーチ大会が行われました。

このスピーチ大会は、例年12月に、別科日本語教育課程におけるその年度の日本語学習の成果発表の場として開催しています。残念ながら、COVID-19感染は未だ終わりが見えず、今年も一人スピーチが終わるたびに演台の消毒とマイク交換を行い、出場者もマスクをしたままでのスピーチとなりました。

5クラスから12名の出場者がエントリーし、各クラスの「会話」授業担当の先生方が熱心にご指導くださって、全員がすばらしいスピーチをしました。スピーチのテーマは、コロナ禍における留学生活での経験や一時帰国ができない状況での祖国や家族への想い、日本の文化や生活習慣への気づきなどです。聞き役の学生たちも大いに共感する内容で、別科生はもとより、先生方や職員の方々、学部や大学院の授業の合間に応援に駆け付けた別科SAの学生や別科修了生の皆さんから惜しみない拍手が送られました。

On December 9, the Bekka Speech Contest was held at the E101 Goto Shinpei and Nitobe Inazo Memorial Hall, Building E, Bunkyo Campus.
This speech contest is annually held in December as an opportunity for Bekka students to present the results of their Japanese language studies in the Bekka, Intensive Japanese Language Program. Unfortunately, the COVID-19 infection is still not under control, therefore the podium had to be disinfected and microphones changed after each speech, and the contestants had to give their speeches while wearing masks. Twelve contestants from five classes entered the competition, and all of them gave excellent speeches, thanks to the enthusiastic guidance of the teachers of the "conversation" classes. The themes of the speeches were about life as a foreign student in the midst of the spread of COVID-19, feelings for home country and family when unable to return home temporarily, and awareness of Japanese culture and lifestyle. The Bekka students who listened to the speeches were able to empathize with them. Not only them, but also the teachers, staff, university students, graduate students, Bekka SA students, and Bekka graduates, who came to cheer them on between classes, applauded generously.

最優秀賞(Grand Prize)

 ・グェン ティ ハイ(ベトナム)『「ありがとう」と「すみません
  NGUYEN THI HAI (Vietnam), Title: "Thank you" and "Excuse me / I am sorry"

最優秀賞 グェン ティ ハイさんのコメント

・今回はどのような内容のスピーチをしましたか? そのテーマにしようと思ったきっかけは?

 私は異文化に関心があり、日本に来てから、様々な文化や習慣を体験することができました。そのなかで、特に感心しているのは、感謝の気持ちと謝罪の気持ちの使用範囲と使用頻度 です。「ありがとう」と「すみません」の気持ちを忘れずに相手に表現する必要は、どの国でも両親が子供に言って聞かせると思いますが、ベトナムの多くの人は、自分たちが本当に助けてもらった時に感謝し、他人に本当に迷惑をかけた時に謝るべきだと思っています。これがきっかけで、「ありがとう」と「すみません」というスピーチテーマにしました。このテーマで私が伝えたかったことは、「周りの人に、「ありがとう」と「すみません」を伝えるのがとても大切」ということです。

・日本に来てから勉強をするうえで大変だったことを教えてください。
 去年の4月に日本に来たばかりの頃は、特に聴解が弱かったので、授業で先生の話していることが聞き取れなかったりして、苦労しました。それから、聴解と会話を練習したいと思って、アルバイトを探しましたが、やはり日本語のレベルが低かったので、面接で何回も落ちてしまい、なかなか見つかりませんでした。漢字にも苦労しました。でも、別科で真面目に勉強に取り組むうちに、日本語の力がどんどんついて、そうした苦労はなくなりました。

・今回、スピーチコンテストで最優秀賞をとった気持ちをお聞かせください。
 この度、最優秀賞に選出いただきましたことを、心より感謝いたします。この結果はもちろん光栄ですが、この数ヶ月、初めて日本語でスピーチコンテストに挑戦したということが私にとってとても良い経験になりました。スピーチをしていると、自分のスピーチについてさらに考察を深めたり、どうしたらうまく伝わるかなど、日本語だけでなく、たくさんのことを考えさせられました。この経験を今後に生かし、努力していきたいと思います。 指導してくださった先生方、機会をくださった大学の方、クラスメート、私のスピーチに関わったすべての方々、本当にありがとうございました。

・今後、頑張っていきたいことを教えてください。
 来年4月からは、拓殖大学国際学部の学生として新たな気持ちでスタートします。将来の目標は日本の旅行企業で旅行ガイドとして働くことです。そのために、日本語はもちろん、TOEICのスコアを向上させたいですし、大学の勉強にも力を注いで、国際情勢や世界各地の文化などに関する幅広い知識を身につけることを目指します。この度、最優秀賞をいただいたことは大きな自信になりましたので、大学でも様々な活動に積極的に挑戦していきたいと思います。

優秀賞(Award of Excellence)

 ・陳 韻宇(台湾)『私が一番好きな場所』
  CHEN YUNYU (Taiwan), Title: The place I like most.

審査員特別賞(The Jury's Special Award)

 ・エリサ ウルファー(インドネシア)『父の日』
  ELISA ULFAH(Indonesia), Title: Father's Day.

 ・モレノ マチャド イーサン アレキサンダー(エクアドル)『自分が成長していると感じられない時にも』
  MORENO MACHADO ETHAN ALEXANDER(Ecuador), Title: Even when I don't feel like I'm growing up.

20211221_international_01.JPG左からモレノ マチャド イーサン アレキサンダーさん、グェン ティ ハイさん、 陳韻宇(チンイウ)さん、エリサ ウルファーさん
[(from left to right) MORENO MACHADO ETHAN ALEXANDER, NGUEN THI HAI, CHEN YUNYU, ELISA ULFAH]

20211221_international_02.JPGスピーチ大会出場者・司会者全員
[All speech contestants and moderators]

20211221_international_03.JPGスピーチ会場の風景
[Scenery of the speech hall]

(最優秀賞スピーチ動画 グェン ティ ハイ(ベトナム)『「ありがとう」と「すみません」』)
[ Video of the Grand Prize Speech NGUYEN THI HAI (Vietnam), Title: "Thank you" and "Excuse me / I am sorry"

※記念撮影にあたっては、コロナ感染症対策に努め、撮影時のみマスクを外しております。