カイロ大学出身TAHAさんに本学博士号を授与

掲載日:2022年03月16日

3月15日に本学文京キャンパスで挙行された大学院学位記授与式に参列したTAHA(EMAN MOHYELDIN TAHA SINOUSY)さん、彼女の博士論文題目は「非漢字系日本語学習者のための日本漢字の字体・字形分析と学習法(Japanese Kanji Shapes Analysis & Learning Method for Non-Kanji Background Leaners」で、この論文でTAHAさんは、漢字学習法「KANJI IN 6&4」を開発・提案しています。また、これまでに5回にわたる講演やワークショップでこの学習法の一端を紹介し、大きな反響を呼んでいるそうです。その証に、既に17の国と地域において個人教授やオンライン教室を含む58機関での使用実績が確認されているということです。

指導にあたった小林孝郎外国語学部教授は、「TAHAさんは、非漢字圏出身者ならではの視点による優れた分析力と、持ち前の構想力で、日本語教育に寄与する新たな漢字学習法を作り上げました」と評価しています。

TAHAさんはエジプトのカイロ大学文学部日本語日本文学科出身、カイロ大学は本学海外提携校のひとつで、本学附置のイスラーム研究所との交流に加え、1993年には学術交流協定を締結し教職員のみならず学生の交流も盛んに行われてきました。
在学中に日本留学を経験した後に同学科を卒業したTAHAさん、母校での教育経験を経て、2011年に来日、その後、本学言語教育研究科日本語教育専攻博士前期課程に入学し、2015年に同課程を修了し、後期課程に進みました。また、その間2014年からの4年間は、本学留学生別科でティーチングアシスタントとして活躍しました。現在も得意の日本語、アラビア語、英語を巧みに使い分け日本とエジプトはじめアラブ社会との橋渡しとして活躍しています。
カイロ大学からの留学生で博士学位を取得したのは、TAHAさんが初めてのことになります。TAHAさんのこれからの活躍を大いに期待したいと思います。

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TAHAさん