『ヘルダーリンにおける自然概念の変遷』田野武夫(政経学部准教授)著 | 大学 | ニュース一覧 | 拓殖大学

『ヘルダーリンにおける自然概念の変遷』田野武夫(政経学部准教授)著

掲載日:2015年04月22日

140522tano.jpgフリードリヒ・ヘルダーリン(1770-1843)の中期から後期に至る作品、書簡、論文を対象にし、自然観の変遷を辿る。フランクフルト期(1796-1798)からホンブルク期(1798-1800)への移行期、またそれ以降の後期作品において自然概念がどのように変化し展開していったのか、そしてそれは何を意味するのか、これを解明することが中心的な課題である。特に汎神論的自然観から、文化移動を骨子とする世界像に自然観が変化していく過程に焦点を当てる。

上記の考察を通して、ドイツ精神文化の根底にある自然志向の一端を明らかにすることが、本書の狙いである。

主たる内容は、以下の通りである。

第一章)詩作前期の自然志向、第二章)自然と幼児、第三章)自然と人為、第四章)祖国論を巡る自然観、第五章)ゲーニウスの回帰、第六章)根源領域としてのアジア、第七章)絶対者の諸相。

 

出版社・発行

鳥影社/2015年3月15日

 

著者

田野武夫(たのたけお)

tano.jpg拓殖大学政経学部准教授。1970年宮崎市生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。九州大学専門研究員、山口大学非常勤講師などを経て、2007年に拓殖大学政経学部に赴任、現在に至る。専門は18-19世紀のドイツ文学、思想。