産学官連携による「八王子防災プロジェクト成果報告会」が行われました

掲載日:2018年11月06日

これまで八王子市、株式会社エイビット、拓殖大学、他3社により産学官連携で行われてきた「八王子防災プロジェクト」の成果報告会が11月2日、八王子市学園都市センター イベントホールにて行われました。

当事業は「IoT・AIを活用したリアルタイムハザードマップの作成と行動支援情報の提供モデル実証事業」として各社との共同で発足しました。また、「八王子市の防災、特に河川の氾濫に対する安心安全をIoT技術で構築する取り組み」として、総務省委託事業「IoTサービス創出支援事業」にも2017年3月に採択され、本研究には工学部 前山利幸教授が協力をしています。

事業の概要としては、IoT技術を活用した河川の水位情報の常時取得と共に、水害分析について気象情報などのデータを複合的に集積し、AIを活用して分析を行うものです。また、これらのデータと地図情報を活用して災害予防情報としてリアルタイムハザードマップを作成し、地域の水害・避難情報の提供を実現するシステムの実証を行うというものでした。

成果報告会では株式会社エイビットよりプロジェクトの主な成果報告がなされ、本学からは「LoRaの電波伝搬特性解析」について、工学研究科 機械・電子システム工学専攻 修士1年の後藤 淳さんが発表を行いました。また、今回の成果報告会の出席者として、八王子市より都市戦略部長、生活安全部防災課長、株式会社エイビット 檜山竹生 代表取締役社長、株式会社M2Bコミュニケーションズ 田中雅人 代表取締役社長、また、本学からは河田昌一郎 常務理事の出席がありました。

この他、成果報告会では余談として、本学学生と株式会社エイビットの開発部の担当者が夏の暑い時期に一緒になって、八王子市内の河川に水位センサ機器を取り付けたなどの話も上がり、この共同活動が単に学生のよき学びの場となっただけにとどまらず、学生と企業人の有意義な交流の場にもなりました。

当プロジェクトはこの成果報告会をもって総務省委託事業としては一括りを迎えることとなりますが、研究自体は継続され、今回の研究で八王子市内に設置した機器類も向こう3年は設置し、研究のために利用されるとのことでした。

八王子防災プロジェクト成果報告会 会場

八王子防災プロジェクト成果報告会 会場

発表を行う工学研究科 後藤 淳さん

発表を行う工学研究科 後藤 淳さん