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国際日本文化研究所・海外事情研究所附属台湾研究センター共催ワークショップ 「日中歴史認識─和解は可能か?─」

掲載日:2019年05月21日

5月20日、文京キャンパスにおいて、国際日本文化研究所・海外事情研究所附属台湾研究センター共催ワークショップ「日中歴史認識─和解は可能か?─」が開催されました。

当日は台湾から来日中の黄自進先生(中央研究院近代史研究所研究員、国立台湾師範大学歴史学系兼任教授)より約1時間のご講演をいただきました。日中戦争を考える場合、日本の学界と中国の学界では視点、方向性が異なるものになりがちです。

そうした中で黄先生が取り組んでこられた共同研究(台湾、中国、日本の研究者が参加)ではまず研究者間の溝がどこにあるのかを明らかにした上で、さらにインドやミャンマーの学者も加わり、多様な角度からのアプローチを進めてきました。その成果は黄先生らが編集した『〈日中戦争〉とは何だったのか─複眼的視点─』(ミネルヴァ書房、2017年)、『中日戦争和東亜変局』上下(台湾、稲郷出版社、2018年)などに表れています。

今回、黄先生はこのプロセスを詳しく解説された上で、今後、研究者によって東アジアでの共通認識の醸成がなされていくであろうことを説明されました。ワークショップには本学を中心とした学者14名(中国、ロシア、ドイツの研究者も含む)が参加し、「共通の歴史認識というものは本当に見出すことが可能なのだろうか?」という質問があいついで出されるなど、議論は白熱したものになりました。その他にも多くの質問や感想が寄せられ、充実した2時間となりました。

ご多忙の中、本学にお越し頂いた黄自進先生、熱心にディスカションに参加された先生方に心より御礼申し上げる次第です。

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