『シェイクスピアとその時代』  伊澤東一(拓殖大学名誉教授)訳 チャールズ・モウズリー著

掲載日:2020年02月25日

シェイクスピアとその時代

毎夏、ケンブリッジ大学のシェイクスピア・サマー・スクールで拝聴してきた全体講義の講師下書きを和訳・付注することで、自分のシェイクスピア研究の方法として始めてから、今年で10年になります。講師への感謝を込めて、ここに一冊にまとめ出版させていただきました。
聴講者を初心者から研究者まで想定した講義の内容は、変動期に生きた無名の演劇人が、芝居作りの現場での細やかな配慮を払いながら、やがて時代を超えた劇作家として認められていく理解されやすい過程から、演劇は役者も聴衆も一つの夢の世界を作っていく共同幻想化の体験ですが、その芝居作りの中に、それまで登場しなかった人物像や個性を登場させ、それまで社会的身分とか職業としてでしか了解されていなかった人間とは別の、内面を持った「自己」にまで踏み込んで、英語表現域を拡大していったシェイクスピアの功績への深い考察にまで及んでいます(伊澤東一)。

出版社

22世紀アート出版(アマゾンのみで販売)

発行日

2020年1月20日

著者

伊澤東一(いざわ とういち)
明治大学大学院文学研究科修士課程修了(文学修士)。
1982年拓殖大学専任講師。1994年拓殖大学教授。2013年拓殖大学名誉教授。
著作に「ラフカディオ・ハーン傑作集第6・7巻」(共訳)、「知の系譜:イギリス文学:名作と主人公」(共著)、『イギリスの四季』(共編著)、『英米文学にみる仮想と現実』(共編著)、『英米文学に描かれた時代と社会』(共編著)、『ロンドンを旅する60章』(共著)、『イギリスの歴史を知る50章』(共著)、『イギリス文学を旅する60章』(共著)、『クリスマス・イヴの仏教徒』(電子書籍) など。