『災害対処の文化論シリーズ Ⅷ 日本の古典に見る災害対処の文化論 ―日本的無常観の形成』小林 健彦(大学院言語教育研究科 客員教授)著
掲載日:2021年06月28日
『災害対処の文化論シリーズ Ⅷ 日本の古典に見る災害対処の文化論 ―日本的無常観の形成』
作品としての日本の古典に見る対災異観、対自然観を、具体的な事例を取り上げながら取り扱ったものです。平安時代~鎌倉時代にかけての人々が、何を怖いものであると感じていたのか、何を忌むべきものであるとしていたのか。また、年中行事にはどの様な意味があったのか。それらを調べることによって、危機管理の在り方が浮かび上がってきます。この本では、竹取物語、伊勢物語、土佐日記、古今著聞集を素材として取り上げました。竹取物語と富士山に隠された意外な関係性。数字の「3」の謎とは?謎の呪法「天の逆手」とは何か。井戸に吊るされた正月に飲むお屠蘇のなぜ。鬼よりも怖い海賊の恐怖!!目には見えない「モノ」への対処法とは?土佐日記を書いた紀貫之の悲しみとは?幻覚の恐怖と孤独。人による里山への進出と動物たちとの軋轢。元々日本にはいなかった猫!こんな疑問を分かりやすく解説!!カラー大画像データも満載。中学生以上向き。国語・日本文化学習、防災・災害学習、講演資料等にも幅広くご利用いただけます。資料集としてもご活用いただけます。また、本文で使用しております活字のサイズは、12ポイント(見出し等は14ポイント)で、通常よりちょっと大きく、とても見やすくなっております。
【目次】
まえがき
本書を読み解く上でのキーワード
1.「竹取物語」に見る対自然観と災異
はじめに
1―1:対時空認識の謎
1―2:8月15日の謎
1―3:羽衣伝承とかぐや姫
1―4:「壺なる御くすり(薬)」は「不死の薬」か
1―5:「変化(へんげ)の人」とは何か
1―6:「龍」と「鳴る神」
おわりに
註
2.「伊勢物語」に見る恋と災異
はじめに
2―1:「伊勢物語」に見る鬼 ~大内裏に潜む鬼とは~
2―2:鬼のすだく
2―3:疾病描写と医療思想
2―4:天の逆手と呪い
2―5:色情と祓いの思想
おわりに
註
3.「土左日記」に見る災異観 ~祈りと年中行事、習俗~
はじめに
3―1:祈りのかたち
3―2:年中行事と習俗
おわりに
註
4.「古今著聞集」に見る恠異と變化
はじめに
4―1:「古今著聞集」に於ける恠異
4―2:「古今著聞集」に於ける變化
おわりに
註
参考文献表
あとがき
註
注記
初出一覧
著作者略歴
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奥付
出版社
シーズネット株式会社
発行日
2021年6月30日 初版発行
著者
小林 健彦(こばやし たけひこ)。学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻 博士後期課程 単位取得 満期退学。現職は、拓殖大学大学院言語教育研究科 客員教授、新潟産業大学経済学部 教授、同大学院経済学研究科 兼担。専門は歴史工学、日本語運用史、災害対処文化史、対外交渉史等。主な著作には、『越後上杉氏と京都雑掌』戦国史研究叢書13(単著書、岩田書院、2015年)、『韓半島と越国』(単著書、シーズネット株式会社、2015年)、『災害対処の文化論シリーズ Ⅰ~Ⅷ』(計8冊、単著書、同、2015年~2021年)、『日本語と日本文化の歴史基層論』(単著書、同、2017年)、等がある。
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