『マルペルチュイ ジャン・レー/ジョン・フランダース怪奇幻想作品集』井内千紗(商学部助教)共訳
掲載日:2021年07月26日
『マルペルチュイ ジャン・レー/ジョン・フランダース怪奇幻想作品集』
本書は、ベルギーでもっとも有名な怪奇小説作家の一人であるジャン・レー(1887〜1964)の長編・短編小説を収録した作品集です。
<ジャン・レー>は、オランダ語圏の都市ヘント出身ですが、フランス語で数々の名作を発表し、世界的には「フランス語文学」の作家として認識されています。一方、彼は別のペンネーム<ジョン・フランダース>を使い、母語のオランダ語でも短編を中心に多くの作品を世に残しました。
本書ではフランス語で書かれた代表作だけでなく、日本でこれまで紹介されてこなかった、オランダ語の作品も収録しています。ベルギーの2つの公用語を自在にあやつり、言語圏によって別々の地位を築いた作家の多才ぶりを堪能できるアンソロジーとなっています。
収録作品
1.『マルペルチュイ 不思議な家の物語』
2.『恐怖の輪 リュリュに語る怖いお話』
3.『四次元 幻想物語集』
以下のサイトで、詳しい作品紹介と小説の一部を公開しています。
【新刊紹介】《ベルギー幻想派の最高峰》ジャン・レーの決定版作品集『マルペルチュイ ジャン・レー/ジョン・フランダース怪奇幻想作品集』を刊行します
https://note.com/kokushokankokai/n/ne53d39271eea
【怪奇ミステリ短篇試し読み】独身クラブを束ねて暗躍する謎多き老嬢vsスコットランド・ヤードのベテラン刑事――「マチルダ・スミスの目」
https://note.com/kokushokankokai/n/n62fd077c61d4
【怪奇短篇試し読み】父が娘のために語る、こわいお話――「恐怖の輪」
https://note.com/kokushokankokai/n/n15c949c02027
【怪奇長篇試し読み】現代ゴシック・ファンタジーの最高傑作『マルペルチュイ』
https://note.com/kokushokankokai/n/n144beef8a159
【解説試し読み】『マルペルチュイ ジャン・レー/ジョン・フランダース怪奇幻想作品集』刊行記念「訳者解説」全文公開
https://note.com/kokushokankokai/n/n9810f98e3907

出版社
国書刊行会
発行日
2021年7月8日
著者

訳者
井内 千紗(いのうち ちさ)
拓殖大学商学部助教。
大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程単位取得満期退学。(独)国立文化財機構東京文化財研究所アソシエイト・フェロー、国際短期大学専任講師などを経て2020年から現職。
著書に『現代ベルギー政治─連邦化後の20年─』(共著、ミネルヴァ書房)、訳書にアンネリース・ヴェルベーケ(著)『ネムレ!』(松籟社)などがある。