【日本語教育研究所】第6回 日本語教育研修会をオンライン開催( 拓殖大学・ナレースワン大学共催)
掲載日:2022年04月04日

3月27日(日)、拓殖大学・ナレースワン大学共催の「第6回 日本語教育研修会」がオンラインで開催されました。
ナレースワン大学はタイ北部のピサヌローク県にある国立大学で、7年前より本学とともに、ピサヌローク近郊の中等教育機関等で日本語を教えるタイ人教員、日本人教員を主な対象に当研修会を実施してきました。コロナ禍の中、昨年同様にオンライン開催となりましたが、双方の協力のもと、大変実りある研修会となりました。
今回のテーマは「多読授業の実践」であり、本学から外国語学部国際日本語学科の大越貴子准教授と別科日本語教育課程の浅井尚子特任講師が担当しました。
午前中は、大越准教授によって、「多読」の理論的背景や日本語教育への応用、具体的な活動内容などが紹介され、中等教育機関の先生方および両大学の教員約30名、本学大学院生3名(言語教育研究科)が受講しました。午後は、さらにナレースワン大学日本語学科の3年生約45名が加わり、浅井特任講師が中心となって、ネット上に公開されている多読用のフリーテキストを使用し、ワークショップを行いました。ワークショップでは、教員1名に対して、数名の学生を含む15のグループに分かれ、多読授業を実践的に体験してもらいました。
今回使用された読み物は入門から初級レベルでしたが、学生には印象に残った言葉とその理由を挙げてもらったところ、教科書では扱わないようなオノマトペや会話表現などに関心をもったようでした。体験後の感想として、教員からは、「読み物の内容がおもしろい」、「クラスで実施してみたい」といった声が聞かれ、非常に有意義な研修会となりました。
タイ国内では、日本語の学習熱が高まっており、日本語教育の充実、日本語教員の教育技術のレベルアップが望まれています。今回のオンライン研修会の成功により、本学とタイ・国立ナレースワン大学との協力関係が強化され、より活発な相互交流が実現することが期待されます。