『災害対処の文化論シリーズⅨ 日本の古典に見る災害対処の文化論 ―「今昔物語集」の霊鬼』小林 健彦(大学院客員教授)著 | 大学 | ニュース一覧 | 拓殖大学

『災害対処の文化論シリーズⅨ 日本の古典に見る災害対処の文化論 ―「今昔物語集」の霊鬼』小林 健彦(大学院客員教授)著

掲載日:2023年02月07日

『災害対処の文化論シリーズⅨ 日本の古典に見る災害対処の文化論  ―「今昔物語集」の霊鬼』

奈良時代を経過して平安時代に入ると、人々に依る正直な形での対自然観、対災害観、対災異観、対社会観の表出が、日記、古記録や文学作品等を中心として見られる様になって来ます。本書では、日本に於ける対災害観、対災異観や、災害対処の様相を、意図して作られ、又、読者の存在が意識された「文学作品」―「今昔物語集」をその素材としながら、「災害対処の文化論」として窺おうとしたものです。作品としての文学、説話の中に如何なる対災害観、対災異観の反映が見られるのか、あるいは、見られないのかに関して、追究を試みたものです。ここでは日本人と日本文化の基層に迫ります。説話ごとに項目をたて、画像データも豊富に掲載。分かりやすい内容です。

目次

まえがき
「今昔物語集」に見る霊鬼
はじめに
1:鬼
2:霊(リヤウ)と精(タマ)
3:死
4:モノ・物
5:病(ヤミ)
おわりに

付論1
「今昔物語集」に見る霊木信仰と災害
付論2
巻第二十「長屋ノ親王、罸(ウチテ)沙弥(シヤミ)ヲ感(カンゼ)ル
現報(ゲンポウ)ヲ語(コト) 第廿七」 ~死の穢れの伝染と災異~
付論3
巻第二十四「行(ユ)キテ典藥寮(テンヤクノレウ)ニ治(ヂ)セル病
(ヤマヒ)ヲ女ノ語(コト) 第七」 ~醫師と患者 1~
付論4
巻第二十四「嫁(トツギシ)蛇(ジヤ)ニ女ヲ醫師治セル語(コト) 
第九」 ~醫師と患者 2~ 付論5 巻第二十四「震旦ノ僧長秀、来(キ)タリテ此(コノ)朝(テウ)ニ被仕(ツカハレタル)醫師(イシ)ニ語(コト) 第十」 
~渡来人医師と日本の医療~

参考文献表
あとがき

出版社

シーズネット株式会社

発行日

2023年2月

著者

小林 健彦(こばやし たけひこ)
学習院大学大学院人文科学研究科史学専攻 博士後期課程 単位取得 満期退学。現職は、拓殖大学大学院言語教育研究科 客員教授、新潟産業大学経済学部 教授。専門は歴史工学、日本語運用史、災害対処文化史、対外交渉史等。主な単著書には、『越後上杉氏と京都雑掌』戦国史研究叢書13(岩田書院、2015年)、『韓半島と越国』(シーズネット株式会社、2015年)、『災害対処の文化論シリーズ Ⅰ~Ⅸ』(計9冊、同、2015年~2023年)、『日本語と日本文化の歴史基層論』(同、2017年)、等がある。