『データ分析のための経済数学入門―初歩から一歩ずつ』丹野 忠晋(政経学部教授)著
掲載日:2025年10月03日
データ分析のための経済数学入門
現代の経済分析は、IT 技術の発展により大量のデータを扱い、経済政策の根拠となる確かなエビデンスを提示しています。データを収めるベクトルや行列の操作は不可欠であり、そのための経済数学を基礎から説き起こす入門書が『データ分析のための経済数学入門―初歩から一歩ずつ』です。前著『経済数学入門―初歩から一歩ずつ』を踏まえ、ベクトルと行列の基礎を丁寧に解説します。線形代数学はレオンチェフ・モデルなどの分析で経済学に広く用いられてきましたが、応用の重心がデータ分析へ移るにつれて、従来の教科書は学生や教育者にとって次第にハードルが高いものになりました。そこで本書は、最適化を学んだ経済学の学習者が、データ分析に必要な数学へスムーズに橋渡しできるよう編まれています。
目次
第1章 鶴亀算と推測
1.1 連立1次方程式の構造
A 鶴亀算
B 鶴亀算の図解
C 同次連立1次方程式
D 鶴亀算の構造
E 解の不能の構造
F 解不定の構造
1.2 推定と誤差
A パンケーキミックス
B 最小2乗法
1.3 直線のあてはめ
A 1次関数のグラフ
B 点が多いときの直線を求める
C 最小2乗法と行列
その他章については出版社ホームページへ

出版社
日本評論社
発行日
2025年4月
著者

1965年、札幌市生まれ。
高崎経済大学経済学部卒業、横浜国立大学大学院経済学研究科修士課程修了、一橋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。
一橋大学経済学部助手、日本学術振興会特別研究員、跡見学園女子大学マネジメント学部を経て、2016年より拓殖大学政経学部教授。
その間、公正取引委員会競争政策研究センター客員研究員とIDEI、 Universite de Toulouse 1、 Visiting Researcherに就く。
【著書】
武隈 慎一編著金子 浩一、 丹野 忠晋、 小川 浩、 原 千秋、 山重 慎二著『入門ミクロ経済学』ダイヤモンド社、 2005年。
【翻訳】
ピーター・バーク、 クヌート・シュドセーテル著『エコノミスト数学マニュアル』鈴村興太郎監訳、 丹野忠晋訳日本評論社、 1996年。
【論文】
「医療用医薬品の流通分析-卸の機能と情報提供サービスに関する実証研究-」(櫻井秀彦、増原宏明、林行成、恩田光子、山田玲良共著)『日本商業学会 流通研究』第19巻、第1号、2016年、pp。 15-24。
「医療用医薬品流通における交渉力と薬価基準制度」(林行成共著)『応用経済学研究』第 8 巻、2014年、pp。 115-127。
「チャネル選択と製品差別化投資」『経済研究』、 第49巻、第1号、 1998年1月、 pp。 47-57。