小林健彦(客員教授)

研究

現在は次の3本柱で研究を実施しています。1つ目は日本列島で発生していた数々の自然的・人為的災害に対して、当時の人々がどの様に対処し、それらをどの様にして乗り越え、いかなる言語的手法や、非言語的手法を駆使して記録しようとしていたのか、という課題について、日本語言語文化と関連させながら、文化論的な観点より研究をしています。「災害対処の文化論」という新たな研究分野を開拓しています。2つ目は文化的な背景を考慮した日本語運用の経緯です。昔の人々に依って筆録された日記や(古)記録を素材として、現在に至る日本語がどの様な道のりで発展して来たのかについて調査をしています。3つ目は韓半島と越国(こしのくに、現在の北陸地方)を通してみた、日本、韓半島、そして中国大陸との文化的な交渉の経緯です。それぞれの思惑と、日本への(言語)文化流入やその社会的背景について、両地域を通して見た研究を行なっています。

小林客員教授

最近の著作物

『越後上杉氏と京都雑掌』(岩田書院、2015年)、『韓半島と越国』、『災害対処の文化論シリーズ Ⅰ~Ⅳ』(シーズネット株式会社、2015年)、『災害対処の文化論シリーズⅤ』(同、2016年)、『日本語と日本文化の歴史基層論』(同、2017年)、『災害対処の文化論シリーズⅥ』(同、2019年)、『災害対処の文化論シリーズⅦ』(同、2020年)(以上、単著書)他。
尚、プロフィールや研究業績の詳細に関しては、「researchmap」をご覧ください。
また、著作の紹介は、ブログ「小林健彦教授の著作日記」でも行なっております。

演習のメンバーと授業内容

少人数クラスですので、受講者の要望も聞きながらアットホームに学習、研究(指導)を行なっています。授業は、受講者の研究テーマに合わせ、修士論文提出に向けた指導、受講者の主体的研究が中心となります。勿論、学術論文作成は初めての皆さんですので、その作成手法の指導も時間をかけて丁寧に行なっています。最近の修士論文のテーマは、「台湾における日本文化受容過程に関する研究」、「祭礼にみる日本的人間関係の構築」、「日本、中国の食文化に関わる言語運用」、「ベトナムと日本のお盆文化比較研究」などです。