中国・南昌の江西農業大学で日本語を教えています

鄭光峰さん(江西農業大学 日本語教員)

私は2006年4月に拓殖大学大学院言語教育研究科博士前期課程日本語教育学専攻に入学し、2009年4月に同博士後期課程言語教育学専攻日本語教育分野に進学、2013年7月に博士号(言語教育学)を取得しました。今現在は、江西農業大学に勤めており、主に「基礎日本語」「日本語文法」「日本語通訳」「旅行日本語」などの授業を担当しています。

「光陰矢の如し」と言いますが、歳月の経つのは本当に早いものです。拓殖大学大学院言語教育研究科博士後期課程を終え、中国に戻ってもう8年になろうとしていますが、日本で留学していた頃のことはいまだに昨日のことのように思い出されます。

特に、石川守先生の教育実習、阿久津智先生の文字・表記論、遠藤裕子先生の教材分析、木村政康先生の音声学、荒木雅實先生の日本語史など、その頃、拓殖大学で先生方から学んだ知識は、私にとって、貴重な宝物となり、また、先生方の教育に対する熱意や優しさは、日本語教師の道を選んだ私に今も大きな影響を与えています。そのおかげで、私の指導した学生たちは、中国全国で行われる日本語作文コンクールや通訳・翻訳大会で優秀な成績が取れるようになり、中国国内のトップレベルの大学院に進学した学生たちも少なくありません。

私は帰国後、最初は広東省の北部にある「韶関学院」という大学で6年ほど教えていましたが、今年の7月からは、江西省の省都である南昌市にある江西農業大学で働くことになりました。江西農業大学は115年の歴史のある地方重点大学で、農学と生物工学を強みとし、理学、工学、農学、経済学、管理学、文学、法学などを有する総合大学でもあります。日本語学科は2010年に設置され、江西省の大学の中では日本語教育の歴史が最も短い学科ですが、専任教師9人のうち、博士号を持っている教師が6人もおり、江西省の大学の中では、日本語教師の学歴が最も高い学科でもあります。しかもみんな若くて、活気に満ちたチームですから、私は今楽しく日本語を教えています。

このように、今、中国の大学で日本語を教えることができているのも全て拓殖大学の先生方のおかげだとつくづく感じています。ですから、拓殖大学の先生方、特に博士後期課程指導教授である石川先生、博士前期課程指導教授である阿久津先生にいつも感謝しながら、今まで日本語教育に励んでまいりました。そして、新しい職場、江西農業大学におきましても、今一度初心にかえり、一意専心日本語教育に精進する所存でおります。

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授業中

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学生たちと