地方政治行政研究科 教育研究上の目的と基本方針

地方政治行政研究科
人材の育成に関する目的その他の教育研究上の目的

地方の政治や行政に関する高度な専門知識を持ち、総合的な政策立案・遂行能力を備えた人材、さまざまな立場で地域のリーダー的役割を果たす専門職業人を養成する。

地方政治行政研究科
修士課程に関する3つの基本方針

学位授与の方針[ディプロマ・ポリシー]

1. 修了時までの到達目標
 地方政治行政研究科地方政治行政専攻修士課程は、地方の政治や行政に関する高度な専門知識を持ち、総合的な政策立案・遂行能力を備えた人材、さまざまな立場で地 域のリーダー的役割を果たす専門職業人を養成するため、十分な研究指導を行い、以下の到達目標(知識・技能・態度等)に達した者に対して修士(政治行政)の学位を授与する。
(1)地方の政治や行政に関する高度な専門知識の修得
 近年「エビデンスに基づく政策形成」が大きな注目を集めているが、政策立案過程で最も重要なのは、その政策の効果を実証する「エビデンス」であることは言うまでもない。エビデンスは二種類に分類できる。一つは「現状を的確にとらえる」もので、もう一つは「政策の効果を因果関係の意味で推定する」ものである。政治や行政の現場で求められているのは、有権者の声を聞きながら現状を正しく認識し、科学的根拠に基づいた政策を提示できる能力である。本研究科では、この能力に必要な基礎力を修得するため、地方の政治や行政に関する専門授業を提供する。
(2)総合的な政策立案・遂行能力の修得
 地方政治行政に関する基礎知識を修得した後は、履修学生の関心に応じて具体的な研究テーマを選び、修士論文を完成させる。政策立案過程において説得力のある政策を立案、提示、遂行する上で、科学的根拠は不可欠である。地方政治行政に関する研究テーマは多岐に及ぶことが想定されるが、修士論文が提供する知見が、具体的な政策を立案し遂行する上で、何らかの根拠を提供するものであることを目指す。地方政治行政に関して学生自らが立てた「問い」を、適切な社会科学の方法論を使って分析し、何らかの「結論」(エビデンス)を得るという体験をしてもらう。修士論文を完成させる過程で得られる「自らの手で政策立案に関する証拠を得る」ことは、学生の「問題発見解決力」養成に直結しており、また、政策立案者としては極めて貴重な経験だといえる。

2.修了後の進路
 同課程の教育課程を修め、以上の到達目標に十分達したと認められた学位取得者は、地方政治家、地方公務員、各種NPO 職員等の政策を立案し遂行する職業や活動の分野で、優れた能力を発揮することができる。

教育課程編成・実施の方針[カリキュラム・ポリシー]

1. 教育課程の編成
 地方政治行政研究科では、地方の政治や行政の分野における専門性の高い実践的な科目を配置している。特に「エビデンスに基づく政策形成」という観点から、地域社会の状況を正確に把握・分析し、的確かつ合理的に対応するための分析能力を養う。社会の現状を正確に把握するために共通科目に準備されたコースワークを履修した後で、さらに各自の興味関心に応じた様々なコースワークを履修しながら、リサーチワークにおいて、政策の効果を因果関係の意味で推定するスキルの養成に繋げる。コースワークからリサーチワークへという順次性を重視して研究を進めた成果は、修士論文として結実化する。一連の研究過程では、学生が体系的に分析能力を養成できるよう配慮している。
 本研究科では、上記地方政治行政専攻修士課程「修了認定・学位授与の方針」を踏まえ、以下の4点を重視し編成する。教育課程の編成にあたっては、順次性、体系性及びコースワークとリサーチワークを適切に組み合わせた教育に配慮している。
(1)地方の政治や行政に関する高度な専門知識の修得
 公開講座「拓く力」には社会の第一線で活躍している方々を講師等として招き、その都度タイムリーなテーマについてお話してもらうことで、地方の政治行政に関して日本が抱える様々な諸問題を知り、現状を正確に把握し、高度な専門知識を修得する機会を提供する。「政治」「行政」「共通」という科目区分ごとの授業では、それぞれの分野においてさらに包括的で高度な専門知識を修得する機会を提供する。
(2)総合的な政策立案・遂行能力の修得
 科目区分ごとの授業科目において、社会科学においてバイアスを排除して現状を正しく把握する方法を理解させ、具体的な現状把握方法を演習指導する。同時に、社会科学における因果推論の重要性を理解させ、具体的な因果推論の方法を演習指導する。有効な政策立案のためには「エビデンスに基づく政策形成」が不可欠であるため、特別演習の研究指導を通して、それぞれ個別テーマで修士論文を作成する過程において因果推論能力を高めつつ、総合的な政策立案・遂行能力を修得させる。さらに政治・行政・共通・特別演習といった教育研究系列で提供している授業科目を通じて、政治行政などの組織を効率的かつ効果的に運営するための政策創造能力を高める。

2.学修成果の評価
 学修成果の評価については、予め、学生に各授業科目の到達目標、授業計画、予習・復習及び成績評価の方法等を明示したうえで、「修了認定・学位授与方針」に沿った学修過程を重視しつつ、成績評価基準に基づき厳格に行う。さらに、学位論文審査にあたっては、学位論文審査基準に基づき学位審査及び修了認定を厳格に行う。

入学者受け入れの方針[アドミッション・ポリシー]

1.入学前に求められる能力、水準等
 地方政治行政研究科地方政治行政専攻修士課程は、同課程の「修了認定・学位授与の方針」及び「教育課程編成・実施の方針」を踏まえ、地方の政治や行政に関する高度な専門知識を持ち、総合的な政策立案・遂行能力を備えた人材、さまざまな立場で地域のリーダー的役割を果たす専門職業人を養成し、国内外の様々な分野で活躍する有為の人材を輩出すことを目的とする。
 このため、同課程に入学を希望する場合、本研究科の目的及び研究分野に高い関心を持ち、さらに以下のいずれかの要件(学習歴、学力水準、能力等)に該当するものとする。
(1)地方政治行政に関する広い基礎知識
 本課程では、地方の政治や行政に関する高度な専門知識を持ち、総合的な政策立案・遂行能力を備えた人材、さまざまな立場で地域のリーダー的役割を果たす専門職業人を養成することが目的なので、日本の政治・行政に関して基礎的な知識を有していることが望ましい。
(2)総合的な政策立案・遂行能力に必要な文章力
 本課程においては日本語で授業を行うため、特に留学生においては修学する上で必要となる日本語運用能力(読む・書く・聞き取る・話す)が十分であることが求められる。また、本課程では最終的に修士論文を完成させることになるため、特に論理的な文章を展開できる能力が求められる。この能力に関しては、本課程では「文章表現法」という授業を提供しており、修士論文を完成させるために必要な論理的な文章展開力を養成するが、特に留学生においては入学前に予めある程度の日本語文章力を有することが望ましい。
(3)コミュニケーション能力
 授業では、一方的な講義ではなく、学生による発表や質疑応答など、教員が主導する活発なディスカッションを通じた演習を実施するので、他人の意見を正しく理解し、自分の意見を簡潔に相手に伝える能力が求められる。

2. 入学希望者に求められる能力、水準等の判定方法
 選抜試験は、人物ならびに目的意識とそれを実現しうる学修意欲と能力を審査するための面接・口頭試問に重きをおく推薦試験と、学力水準の審査に重点をおく一般試験との二つの方法により入学に求められる水準、能力等を判定する。前者においては、それまでに高等教育等で得た知識や体験、資格も審査の対象とする。また選抜試験は一般、留学生及び社会人別を設け、実施する。
 選抜試験は、推薦試験(面接)と一般試験(筆記試験と面接)を設けて実施する。尚、一般試験は「一般」(大卒者)「留学生」及び「社会人」(非大卒者)別に実施する。