大野英樹先生(英米語学科教員)イチオシの留学先!
ヴィクトリア大学(カナダ)

みなさん、カナダ南西部に浮かぶ、バンクーバーアイランドという大きな島をご存知ですか?ここにカナダの中で最も南に位置するヴィクトリア(Victoria)という都市があります。ヴィクトリアは、太平洋からの暖かい海風の影響もあって、カナダの中で最も温暖で、雪もほとんど降りません。また、ブリティッシュ・コロンビア州の州都であることから、イギリス風の美しい街並みが広がり、観光地としても大変人気があります。

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州議事堂は毎晩ライトアップされる

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ヴィクトリア中心部へ続く大通り

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海沿いの街ならでは美しい風景。ホエールウォッチングなども楽しめる

私は2021年の9月から1年間、客員研究員として現地のヴィクトリア大学(University of Victoria)に在籍していました。ヴィクトリア大学には語学教育部門(English Language Centre、通称:ELC)があり、そこでは世界中から集まった多くの留学生が英語の学習に励んでいます。以下では、ヴィクトリア大学への語学留学の魅力を語ってみたいと思います。

授業は基本的に、月曜から金曜までの週5日、午前中に4時間行われます。4技能(Speaking, Listening, Writing, Reading)を総合的に学ぶだけでなく、クラスメイトと街に調査に出かけ、その結果を発表する機会などもあります。授業で扱うトピックはカナダやヴィクトリアに関することが多く、授業を通して現地の歴史や文化も学ぶことができます。
授業では、先生やクラスメイトと英語でいろんなことを語り合います。楽しみながらお話をするなかで、自然と英語力は上がっていきます(ちなみに、カナダの英語は、教科書のようなきれいな発音で、大変聞きやすいです)。また、午後になると、2時間ほど英語でおしゃべりできるサロンが開きます、そこに行ってカナダ人のスタッフに宿題を見てもらったり、おしゃべりをしたり、ゲームをしたりできます。金曜日や土曜日には大きなアクティビティが開催され、いろんな場所に行くことができます。例えば、ロイヤルBC博物館(最新の設備でヴィクトリアの自然や文化を学べます)、カヤック体験(夏限定です)、映画館(私はMarvelヒーローものを観ました)、アイスホッケー観戦(カナダの国技、ヴィクトリア・ロイヤルズを応援します)、サーモンラン(秋に鮭の川上りを見に行きます。これすごいです!)、ダウンタウンツアー(みんなでいろんな観光地に行きます)などの楽しい行事が目白押しです。
ヴィクトリア大学は、カレッジ(College)や語学学校(Language School)と違い、総合大学(University)ですから、キャンパスが広大で様々な施設があります。みなさんが想像する「海外の大学!」「キャンパスライフ!」というイメージにぴったりで、きっと気に入ると思います。運動ジムに通ったり(利用料が学費に含まれています)、サークルに入ったり、図書館で課題をやったり、カフェで友達と過ごしたり、いろいろできます。キャンパス内には病院も映画館もスタバもあります。

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私はKendo Clubに入って汗を流しました

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キャンパス内は自然がいっぱいです

ヴィクトリアは少し田舎ということもあり、治安が大変良く、のんびりしていて、人々はとてもフレンドリーです。家の近所を歩くと、すれ違う人々はHello!やGood morning!とあいさつをしてくれます。バスを降りるときはみんなThank you!と運転手に感謝の言葉を述べます。トロントやバンクーバーなどの大都市ではなかなか見られない光景です。私はヴィクトリアのゆったりとした感じが大好きです。
留学には勉強をしに行く以上の価値があります。実際に行ってその環境に身を置かないとわからないことがたくさんあります。学生のみなさんには、若いうちに、短期間でもよいので、ぜひとも海外で暮らす経験をしてほしいと思っています。この点、ヴィクトリア大学は、英米語学科の教員である私が自信を持ってオススメできる留学先です。私はこれまですでに6名の拓大生をヴィクトリア大学に送り出しました(2023年1月30日時点、長期留学2名、短期留学4名)。2023年4月以降は、さらに4名を長期留学に送り出すことになっています。大学の長期研修や短期研修と異なり、私費での個人留学ですから、自分の都合に合う留学プランを選択することができます。コロナ禍で留学を諦めていた人、大学主催の短期研修や長期研修とは別に留学を考えている人、ヴィクトリアへの留学自体に興味がある人、どうぞ気軽に相談してください(留学プラン、費用、単位認定等についての詳細をお話できます)。
最後に、「留学には興味あるけど、英語力に自信がありません。私のような英語力でも現地の授業について行けるのでしょうか...」というようなお悩みを抱えている学生にアドバイスを送ります。心配しなくて大丈夫です。ヴィクトリア大学の授業では、クラス分けテストが最初に行われます(ライティングとスピーキングの試験です)。これで自分に合ったレベルに入ることになります。例えば、英語がほとんど話せないメキシコ人とベネズエラ人の留学生がいたのですが、3か月後に英語でプレゼンテーションをやっていました。他にもTOEICが500点に届かない日本人の大学生がいましたが、彼女は積極的に授業に取り組み、いろんな人と交流を図り、半年の留学が終わる頃には驚くほど英語が話せるようになりました。こちらで出会った日本人の大学生はみんな外国語学部のような語学を専門とする学生ではありませんでした。みんな最初はぎこちない英語でしたが、数カ月には見違えました。1カ月であっても大きく成長できます。毎日学校で英語、課題も英語、家に帰っても英語、友達同士でも英語(日本人同士でも日本語禁止でがんばります)、YouTubeも英語、SNSも英語、こんな感じで過ごしていると夢の中でも英語になります。英語が使えるようになることを、日々体感できます。できないことを想像して震えるより、できることを少しずつ増やして喜びに変えましょう。学生のみなさん、応援していますよ!

(外国語学部英米語学科准教授 大野英樹)

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ヴィクトリア大学のキャンパス内で撮影